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愛用のブーツの底が剥がれました。さすがに先月の記事 で嘆いたレイバンの衝撃には負けますが、それでも人知れず意気消沈しました。
見掛けによらずコンバットブーツ並みに頑丈で、雨の日も雪の日も文字通り共に歩いた仲でしたが、本日を以て天命を全うされました。ブーツを履いたままでストレッチしようとした私が浅はかでした。ブチブチブチと何か繊維が引き裂かれるような音がしたかと思うと、それが彼の断末魔の悲鳴であったのです。
はがれた底を呆然と眺めていると、ふとこのシーンにぴったりの曲が脳裡に蘇ってきました。平川地一丁目 の「はがれた夜」です。
【平川地一丁目「はがれた夜」】
この曲は小栗旬さんと中村獅童さん主演の映画「隣人13号」の主題歌でした。思い出すのは2005年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭 です。
その年のコンペティション部門には、或るデリヘル嬢の哀しき妄想と現実を描いた自身の監督作「the rootless wanderer」 がノミネートされており、私は夕張にいました。そこでプレミア上映されていた映画が井上靖雄監督作品「隣人13号」だったのです。
原作は井上三太さんの同名漫画。解離性同一性障害の主人公によるイジメの復讐劇を圧倒的な暴力と映像美に描き出した衝撃性は勿論、初めて行った夕張で、初めて出席したゆうばり国際映画祭で、初めて観た作品だったので尚更印象に残っています。
【井上靖雄監督作品「隣人13号」予告編】
井上靖雄監督は当時若干33歳。コマーシャルやミュージックビデオで培われた切れ味鋭いスタイリッシュな演出は、劇場映画初監督とは到底思えぬ凄まじい世界観を創出しておりました。私にとって新作の待ち遠しい監督のお一人であります。
遠き夕張の空を想いながら、少し足掻いてみるかと取り出したるは皮革用ボンド。はがれた底に付けてみたりして。