ロイヤルバンク(RBC Dominion Securities)のトレッシュアナから「9月のトロント国際映画祭(TIFF)で何か観たい映画があったら言ってね。」

と招待のEメールを受け取ったのは先月の中旬だった。


トロントブルージェイズは最下位に沈み、早々とアメリカンリーグの東部地区のプレイオフ進出争いから脱落してしまったので、9月は久々にトロント•インターナショナル•フィルム•フェスティバル(TIFF)に映画鑑賞に行ってみるか、と思いつつも、沢山の映画祭参加フィルムの中から一つ選ぶのは容易ではない。


選びきれずにいるうちに9月5日の開幕日がきてしまった。



トロントのキングストリートにあるロイヤルアレキサンダー劇場付近は、

TIFFの催し物で沢山の人が集まる。


劇場の裏口には出入りするセレブを一目見ようとファンが

スマホ📱をかざして待ち受けている。



私がナイアガラからトロントに出ていくのは通常木、金、土。
TIFFの開催期間は2週間だから、次週(12日)の金曜の夜に上映される中からという事で、幾分選択肢が絞り込まれた。

これって、人生の所々で出くわす場面に似てるよなってシャワーを浴びながらボーっと考えていた。




例えば、自分が高校生になったばっかりの時、自分の将来の進路は?なんて選択肢が多過ぎて、考えても見なかった。


自分の場合は家から電車の乗り換え無しで通学できる高校に入学し、64東京オリンピックでアベベや円谷選手の走ったオリンピックのマラソンコース、

甲州街道に近いこの高校では、陸上部の長距離を部活動に選んだのだ。


そして来る日も来る日もアホみたい(爆笑🤣)にクタクタになるまで走ってばかり。

あとは、クタクタになりながらも時間があれば、京王線沿線の各駅の駅前付近の新装開店の花輪の看板のかかったパチンコ屋通い。


都立高校で進学校であったから漠然と、とりあえずは卒業後には大学には行くんだろう,くらいにしか考えていない。


こんな生活が2年間続いて3年生となった。3年生ともなると卒業まであと1年



担任と“進路相談”という名の個人面談がある。


担任教師は常日頃から、生徒を小馬鹿にするのを生き甲斐にしている様な男だったが、級友の中には、この担任の面談におけるせせら笑いで、自信を失くして志望校のランクを下げて、のちに後悔する事になった奴もいた


深夜のラジオ番組から流れてくる高石ともやの”受験生ブルース”を聴きながら、担任教師との面接時に提出する事になっている受験志望校に、

都内にある有名国立私立大学名を3校書き出して面接に臨んだ。


担任は鼻でせせら笑った。

それは無理もない事で、ひと月ほど前に実施された3学年全校学力テストなるもので、450名の生徒中350位を下回る成績結果。

この学校は共学校で女生徒の大半は就職組だから、実質このテスト結果は進学志望者の中ではビリに等しいものだった。



しかしこの担任の人を小馬鹿にした鼻でのせせら笑いに俺はカチンときた!


カチンときたところでどうする事も出来ないのだが、心の中にメラメラと闘志が燃えてきた。


今に、見てろよ!ムキーイラッムキーッムキー



そしてこの後、オイラの行く

道には神風が吹いた。

自分の人生コースを変える根岸先生という“骨つぎ”の先生との出会いがあり、その先生から頭脳明晰に成る治療を受けた。目ひらめき電球ガーンガーンガーンひらめき電球目ガーンガーン

更に吹き荒れる社会的混乱の中、

学生運動が起こり、東京の街中では学生革命家と機動隊員がぶつかり合い、遂には東大入試中止という事態となった



少し話は飛んでしまったが、要は自分の人生航路や何かの選択を迫られた時のその決め方なんて、何がキッカケとなり、どういう結果になるかなんて、成り行きに任せた方が良い事も少なからずありますね。


73歳になって人生選択肢が少なくなってきた今でも、決して投げやりになる事なく、自分らしく生きれば良いさ、と心中想っていると毎日が楽しく生きられる。




さて金曜日の夜に上映される映画の中から今回選んだのは「オーカナダ」というアメリカ映画。


TIFFのメインシアターのロイトムソンホールで6時半開演なら丁度いい。





映画「OH,  CANADA 」




TIFFのメイン会場、ロイトムソンホール


誰が出るの、この映画?

主演はリチャード•ギア? 

イイねえ。

監督はポール•シュレイダー。

あの「タクシー•ドライバー」の脚本家‼️

つーことは、緒方拳の「Misima(三島由紀夫を描いた作品)」の映画監督だよなぁ。


俺が浪人の18歳の時、入試が1ヶ月後に迫ったある日、いつもの様に気晴らしに新宿紀伊國屋のエスカレーターを上がった2階の雑誌コーナーで立ち読みしてた時、カッカッカッカッと何処からか周囲の耳に響く靴音が聞こえてきた。


偶然、その日は彼の戯作「我が友、ヒットラー」の紀伊國屋ホールでのオープニングの日であったのだろう

か、大きな靴音のするそっちに目をやると,三島由紀夫本人が先頭で、その後ろを楯の会の数名が、

軍服姿(楯の会の正装)でまさしく軍靴の音をさせて店内を歩いて(行進して)いたのだ。



懐かしの小冊誌

三島由紀夫、松浦竹夫、石原慎太郎のそれぞれの挨拶文に続いて” 劇団浪漫劇場に期待する”とのエールを福田恒存,遠藤周作が寄稿している。



リチャード•ギアとポール•シュレイダーが「アメリカン・ジゴロ」以来44年ぶりに一緒に組んだという,この作品は5月のカンヌ映画祭ですでにワールドプレミア公開はされているらしい。


自分はカナダで暮らしているわけだし、何しろこの映画の題名「オーカナダ」っていうタイトルそのものが興味をそそり、捨て置けなかった。

「Oh,Canada」の切符お願いします、とトレッシュアナに連絡し、

E ticketsを2枚頂いた。


ロイトムソン・ホール内で

上映に先立ちポールシュレイダー自身が舞台挨拶



ベトナム戦争の徴兵を免れるためにアメリカ🇺🇸からカナダ🇨🇦に渡った主人公のレオナルドは、間もなくドキュメンタリー映画作家となって名を成し暮らしていたが、歳をとり癌の末期を迎えていた。死期の迫ったその彼の人生の回想の語りをドキュメンタリーフィルムに残すという彼の教え子数名からなるプロジェクトにレオナルドは同意して撮影が始まった。


以上、大まかなあらすじを知った上でこの映画を鑑賞した。

⭐️⭐️⭐️




このブログを読んで面白い、参考になったと思った方は下のボタンを推してください。

ある🤣💖

下のボタンを推して👍ください。

↓  ↓  ↓

にほんブログ村">にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へ
にほんブログ村

にほんブログ村


いつも応援ありがとうございます😊。