夏バテや風邪などで体調を崩したあとで元気になるために漢方薬では人参、朝鮮人参の配合された処方を使ったりします。

 

補中益気湯、人参養栄湯、十全大補湯、生脈散(麦味参顆粒)などが有名です。これらの他に紅参を使ったりも良くします。

 

朝鮮人参は、漢方的には心、肺、脾胃に効果がある生薬ですから、気を作るときに関係する肺や脾胃を元気にして気を作りやすくしてくれます。

 

ですが病状が重くなったり、時間が経過していたりすると、気の材料の一番の肝になる腎気が衰えてしまったりして、人参の配合された処方を飲んでもなかなか元気になっていかないということもよくあります。

 

東洋医学の考え方では腎というのは腎陰という大きなお鍋で腎水というのを蓄え、それを腎陽である命門の火というので熱して蒸気をつくってこれが体を巡ると考えたいます。つまりこの命門の火が大切で、この火が弱くなると元気がなくなり、この火が消えることが命が尽きるというように考えています。

 

この火力を強める代表的な薬剤が鹿茸になります。

 

この鹿茸を人参や牛黄などと使うと疲労が早く回復し、体調がすごく良くなっていきます。ただ腎を補うことには時間がかかることも多く治療は数ヶ月単位で見たほうが良い場合も多いです。