暑いところで作業をしたり、運動やスポーツなどを行うときに、経口補水液や麦茶、塩飴などがよく用いられるようになってきました。
漢方薬の中にも、暑いところに行くときに飲んでおくと良い漢方薬があります。
それは白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)という処方です。
この処方は、白虎湯という処方に朝鮮人参が配合された漢方薬で、体の内外に熱が激しくあって口が乾いて仕方がなく、少し脱水症状気味のときにまで使えます。
白虎と言うのは東西南北を守護する四神の神様の名前で、白虎は西を守る神様になります。ちょうど西日が当たるとすごく暑くなるのでそれを守るために「熱冷まし」のはたらきのある石膏という生薬に昔の人がなぞらえたと考えられています。
この処方を服用しつつ、これに経口補水液などを一緒に使うと良いです。暑い中、ゴルフやクラブ活動などで熱中症が懸念されるときに予め服用したり、体温が上がりだしたら服用したりすると良いです。
またこの時期の脱水症状や汗をかいあたあとの脱力感や体の怠さにつかう生脈散(しょうみゃくさん、麦味参顆粒という商品名も有名)を併用すると効果が高くなります。
年配の方などには熱くなり始める午前から午後に服用したり、熱帯夜になるようなときに水分と一緒に服用したりするととても良いです。