口内炎や歯ぐきが腫れやすい季節になりました。

 

暖かくなってくると胃腸の働きが少しずつ活発になります。そのために消化液が口などの粘膜の下に溜まりやすくなるので口の中が少しうるおいが強くなったり、むくみやすくなったりするので、菌の繁殖が増え炎症が起こりやすくなります。この季節にものをカンでいるときに唇の裏などをカンでしまうことが増えるのもこのためです。

 

かみ傷のあとが口内炎化したりすることが増えたりします。また親知らずなどの奥歯のあたりも腫れて傷んだりもしやすくなったりします。

 

こういう症状に内服の漢方薬のいくつかが効果があります。

 

よく使われるのは甘露飲や桂枝五物湯(けいしごもつとう)などです。

 

甘露飲は症状が少し長引いたり繰り返し起こるときに良いです。

 

桂枝五物湯は江戸時代の医師、吉益東洞先生がよく使われた処方で、口内炎、歯の痛み、舌の荒れて痛いもの、歯茎の炎症や化膿に使われる処方で初期症状によく使います。

 

この他にも便秘のある方には防風通聖散、口内炎が一度にたくさんできてしまう方には清熱補血湯、胃腸が弱く症状が長引く人には昇陽散火湯などが使われます。