声がかれて、あまり最近では聞きませんがいわゆる「しわがれ声」のひとが多い季節になってきました。

 

年末年始にカラオケやお酒を飲んで話をしていて喉の調子を悪くしたり、喉に炎症をもたらす菌やウイルスに感染してしまい、その後遺症として声がかれてしまって声がかすれるとかひどいと声が出せないという方もいます。

 

喉自体にポリープなどがなくて喉を使いすぎたり感染症の後遺症として声がかれた場合の漢方薬としては次のようなものがよく使われます。

 

代表的な処方としては「響声破笛丸」(きょうせいはてきがん)(松浦薬業ほか)という処方で、これは声を張り上げすぎたり、カラオケなどで歌いすぎたりしたときに声がかれた場合によく効きます。声帯あたりに軽い炎症があり、その炎症のためにその周辺の粘膜が少し潤いがなくなっている状態に向いているお薬です。

 

声がれ予防のものとしては「白龍散」(イスクラ産業)というハーブからできた声をきれいにする商品もあります。

 

響声破笛丸で良くならない声がレや喉の炎症が少し長引いたときには「駆風解毒湯」(くふうげどくとう)という処方を使います。煎じ薬の場合はその薬湯を少し冷ましてうがいをするように服用したり、エキス剤粉末の場合は水に溶かしてやはりうがいをするように使います。

声が出しにくい時には、駆風解毒湯を使いながらの声帯周辺にうるおいを回復させる薬剤を併用します。併用するものとしては「麦門冬湯」や「清肺治喘丸」(せいはいじぜいがん、八つ目製薬)を使ったりします。これらの薬剤は気道や気管支に炎症があるときにも使えます。

 

一度声がレを起こすとなかなか治りにくくなっていたり、年齢が上がって声がかすれてきたときには喉の潤いを保つ働きのある処方を毎日続けると良いです。

 

おすすめなのは「八仙丸」(はっせんがん、イスクラ産業)や「味麦地黄丸」(みばくじおうがん、小太郎漢方)と麦味参顆粒(イスクラ産業)、「生脈宝」(松浦薬業)を夕方を中心にして服用を続けると良いです。これに声を使いすぎたときに頓服として駆風解毒湯を使うと効果的です。