東洋医学と西洋医学の違う点はその病理の認識の違いです。


西洋医学の人体観は「人は神によって創られたもの」という考え方です。これを「神工物」といいます。ですから人間はパーツごとに組み合った物とう考え方が出てきます。


一方で、東洋医学の人体観は「人の中には宇宙が存在している」という考え方をします。ですから病気というのはこの内なる宇宙の自然現象の偏りによって生じるもという考え方をしていきます。病気を治すときは「偏向是正」という考え方を基本として、ここに陰陽五行論を持ち込んで考えていきます。


最近になって、「
ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)」という測定器ができました。これは体内の分子結合している原子一つずつを測定する分析器です。これができるまで人間の体を作っている元素は20種類と考えられていたのですが、この測定器を使ってみると78種類もの元素が体の中から見つかりました。宇宙に自然な形で存在している元素のほとんどが人体内に含まれているということになります。

元素は宇宙の構成要素。

このほとんどが体に含まれているということは、東洋医学でいう体の中の宇宙という考え方があながち間違っていないということになります。

いにしえの人たちの考え方は本当にすごいと思わされる一つです。