検査では異常がなくてものどに痰がついたような、物が詰まったような感じが取れないという症状があります。漢方的には「梅核気」という症状です。

この症状は古くから知られており、漢方の聖典のひとつ「金匱要略(きんきようりゃく)」という
2000年以上前の書物にも記載があります。その中で示されている処方が⑯半夏厚朴湯。最近ではお医者さんから処方箋でも出されるようになってきました。

ですが中にはこの処方でも全然効かないという方も。

この症状は一般的には「気づまり」という症状のひとつで気の巡りが丁度のどのあたりで悪くなることによって、咽喉にある種の緊張感が生まれるために生じるのですが、これを解消するためには半夏厚朴湯がちょうどいいのです。


ただ、気づまりの原因になるストレスや、気にしすぎる性格などがあるとこの処方ではうまくいかないことがあります。


この「梅核気」に使える漢方薬は少なくともあと
5つぐらいはあります。


一般的に手に入りやすいのはイスクラ産業の「開気丸」。

これだけでも取れますし、半夏厚朴湯などと併用したりもします。

もっと重くなると温胆湯や分心気飲といった処方を使うこともあります。
これらは処方箋では出てこない漢方薬になりますが、最近あった例でも「
5年ぐらい気になっていろいろと試したけど全然良くなかった。でも今回の薬で5日で症状が取れた。嘘みたいだし、今までなんだったのか?」といわれる方かおられました。


悩んでおられる方、漢方の専門家にぜひご相談ください。(よいち)