昨年末のテレビの放映以降、高い売り上げを続けている漢方薬の葛根湯。

ドラッグストアでもよく売れているようですし、処方箋でも①葛根湯はよく出されている様です。

もちろん風邪の引き始めや、体質的に葛根湯が飲めるタイプの方で、肩こりや関節の痛みにきちんと専門的な「証」を取ってもらい短期間づつ、効果を確認しつつ飲む分にはほぼ問題はありません。

ですが以前にもここのブログにも上げましたように葛根湯には続けて飲むには気をつけなくてはいけない点があります。

葛根湯に含まれる麻黄(まおう)は、興奮剤の一種で、エフェドリンという成分を含みます。このエフェドリンは中枢性の興奮剤で、うまく利用すれば体温を上昇させ汗をかかせたり、咳を鎮めることができます。

ですがたとえば壮年期以降の男性で前立腺にトラブルを抱えている方は注意が必要です。というのはこの成分が前立腺を刺激したり排尿に関する神経などに影響して「尿閉」という状態を引き起こすことがあるからです。
また中枢性の興奮作用により血圧の上昇や動悸、異常な発汗を起こすこともあります。

葛根湯は体質や時期を見てきちんと使えばよいお薬ですが、「飲んでいると元気が出るから」とか「これを飲んでいると風邪をひかないらしい」という理由で飲むときにはくれぐれも体質的に合うのか、循環器、泌尿器系の病気を持っているかどうかをしっかりと確認してもらって使ってください。