今しがた見えた80代の男性の方。少しやせ気味の感じ。


皮膚かゆいとの相談。ここ1か月ぐらい皮膚は見た目何ともないがかゆみが手足、目じりにあると。時々我慢できないくらいで、かかりつけの内科でステロイド外用剤とかゆみ止めの内服を処方してもらい服用しても効果がないとの相談。


手足のかゆいところを見ると網目状に毛細血管が浮いて見えます。顔を見てもやはり両頬全体に血管が浮いています。


(お酒の飲みすぎで肝臓からかな?)と思いましたが、ご本人から「3か月前からくるみとエゴマの油を飲んでいるが関係あるだろうか?」との質問が。これで話の方向性が少し見えてきました。
以前にも、このブームの「血液サラサラ食品」と血流やコレステロールの処方薬との併用で毛細血管から出血したり、皮膚に痒みが出た方があったことを思い出しました。それで「何かお医者さんから血液をサラサラにする薬をもらっています?」と尋ねたところ、お薬手帳を見せてくれました。


案の定、アムロジピンともう一つコレステロールを下げる薬が。


「最近、痣ができませんか?」と聞くと「そうそう、知らんうちにあちらこちらにこんなのが…」とみると内出血性のあざがあります。


これはおそらく血液をサラサラにしすぎて毛細血管の血流が著しく増加したための反応と思われます。



「血管美人」で確認したところ太いミミズのようになっています。


これが「原因だと思いますよ」と画面で説明してお客さんも納得です。


血液サラサラもほどほどにしないと。



この時思ったのは、年齢、乾燥肌だけで「血虚血燥」と考えて当帰剤を出したらきっと悪化したであろう症例。



きちんと確認することは本当に大切です。