スイレン(睡蓮)
花言葉 【清純な心】
初夏の陽射しが戻ってきましたぁ〜〜〜。
朝陽を受けて花を開き、夕方には花を閉じてしまうスイレンの花は、古代エジプトでは太陽のシンボルとして信仰の対象とされました。
ギリシャ神話にはこんな話が有ります。
その昔、ローティス(Lotis)という、美しい妖精がいました。
彼女の美しさに目をつけた男根神プリアーポスが言い寄ってくるので、ローティスはいつも逃げ回っていました。
それでもプリアーポスが諦めないので、うんざりしたローティスは水辺で神に祈り、真っ赤なスイレンの花に姿を変えたのです。
古代ローマ時代の詩人オウィディウスの『変身物語』には、この続きがあります。
ローティスが花に変身してしばらく後に、この水辺にドリュオペーとイオレーという姉妹が遊びに来ました。
ドリュオペーは、美しい赤いスイレンを見つけて、それが妖精の変身した花だと知らずに手折りました。
イオレーも、同じように花を摘もうとしたのですが、見ると花から真っ赤な血が滴り落ち、スイレンも怖がるようにぶるぶると震えていたのです。
ふたりはびっくりして、急いでその場から立ち去ろうとしたのですが、ドリュオペーのほうは動けません。
なんと、足に根が生えてきていたのです。
イオレーも手伝って、急いで引き抜こうとしましたが、びくともせず、腰のほうまでどんどん樹皮のようになっていきます。
ドリュオペーは「この花は摘まないで」と言い残して、とうとうスイレンに姿を変えてしまいました。
撮影【2024.5.4 14:00 神代植物公園】