9月に入ってから勾玉を作成しています。
こちらは、糸魚川では、「横川翡翠」と呼ばれる事が多い白地に青色の筋が入る翡翠です。
結果的に胴の部分が少し長めの勾玉になりました。
いかがですか?艶がでると、白地に鮮やかな青色が入って凛とした主張を感じませんか。
次は、別の記事でも書いていました、群馬県戸神山のアメジストの勾玉です。こちらは大きさを感じてほしくて作りました。
先日神戸のミネラルマルシェでこの勾玉を見てくれた男性の方が教えてくれました。この勾玉にはパイライト(黄鉄鉱)が含まれているのですが、それ以外にも閃亜鉛鉱が含まれてますよ、とのこと。確かに
下の写真の黒い点を、LEDライトで照らすと
茶色く透けたんです!これが所謂「べっ甲色」という閃亜鉛鉱の色だそうです。写真を用意してなかった(涙)
続いて糸魚川翡翠に戻りまして、姫川のうっすら青色の翡翠です。この勾玉は、いつもは回転研磨機でツヤ出しまで行うのですが、粗削り以外は手磨きのみで仕上げました。
勾玉が管状であることを意識して、削りこんで行きました。
普段は30分から2時間くらいで、艶出し作業が完了するのですが、今回は約半日6時間ほどかかりまして、、それでも艶のりがわるいと思って納得いきません。途中の傷を消す工程がもっと丁寧にする必要があるみたいです。ただ、普段使っている回転する工具ではある方向に削る波紋のようなものが石に現れるので、それが無い手磨きの仕上げは勾玉本来?の風合いが出る感じがします。まだ、感じ程度の感覚ですが。。
黒い緑色と呼んでいますが、こちらは島根県花仙山の出雲石(ジャスパー碧玉)の勾玉です。石も固く母岩もほぼほぼ含まれません。
しかし、こちらの面↓には
水色の部分が、入っています。原石を選んでいるときには「この水色がアクセントになっていいな」と気軽に構えていたのですが、少し軟らかく、石全体を均一に磨くと、水色だけ減りが早い!ということで物凄く気を使いながらの加工になりました
緑色とくれば、次は赤色が映えますね。
福島県只見産のレッドジャスパー碧玉です。
国産のレッドジャスパーは、以前鹿児島県串木野の物を加工したことがあります。レッドジャスパーということでしたが、色味が茶色っぽかった感じです。また少し軟らかい感じもありました。それと比較するとこの只見のレッドジャスパーは、玉髄化がより進んだ硬い硬いレッドジャスパーです。硬い石は加工しにくいと思うかもしれませんが、硬くてしっかりしていると美しい形を作ることができます。逆に石が軟らかいと、硬さを気にしながらなのでより精細な形にこだわりにくくなります。
最後にまた糸魚川翡翠、青海産に戻りまして
こちらの勾玉をご紹介いたします。
みなさん、この翡翠の黒っぽい所は翡翠にある金属が含まれていることによる発色だと言われています。その金属はいったいなんでしょうか??
こちらも同じ、青海産の翡翠の勾玉です。同じく黒い染みの様な箇所がみられます。こちらは、チタンが含まれていると言われています。何だ黒くて綺麗じゃないな、、という声が聞こえて来そうです。この、チタンは別名ルチルとも呼ばれまして、あの水晶に入って金色に輝いているのもチタン入り水晶(別名ルチルクォーツ)です。実は翡翠にも同じチタンが含まれまして、あの美しいラベンダー翡翠の発色原因となるといわれています。どうですが、黒いチタンも、美しい色のキッカケになっていると分かると、なんだか愛おしく見えてきませんか。
これで、勾玉の紹介を終わりにします。
あ!そういえば・・・
昨日出来たてホヤホヤでして、これまた、あまり見かけたことの無い石を利用した勾玉だと思いまして、追加でご紹介します。
お腹の辺りに赤やオレンジ、黄色等のラブラドライトのような美しい色合いが見えますね。これは、ガーネットの一種で、灰鉄柘榴石(アンドラダイト)というガーネットになります。灰ばん柘榴石(グロッシュラー)も含まれているそうです。
小さいガーネットの結晶がより集まって出来たクラスターからこの勾玉を加工したので、勾玉の形を優先するよりも、ガーネットの塊として勾玉の形になつむてもらう、、といった優しめに加工したものになります。
こちらの面は小さいガーネットが沢山ついています。(たまにポロリと外れたりもします)
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ここから追記:
昨日はまだ9月でしたが、国産愛媛県のスギライト(杉石)で勾玉をつくりましたので、ブログに追記です。
↑こちらは原石です。表面に抹茶のつぶつぶ見たいのがたくさんついています。これがスギライトです。紫色だと思われがちですが、世界で初めて見つかった愛媛県では「うぐいす色」と言われていました。それを知らなかったわたしもむかし、このスギライトは色が変だな、、と思ったのを今でも覚えています。
最終的に出来上がった物はモスアゲートみたいな感じです。母岩の白っぽい部分は閃長岩で濃い黒っぽい所は、エジリン輝石となります。閃長岩はUVライトで赤っぽく蛍光もするので、国産のスギライト標本を、お持ちの方はぜひ試してもらいたいです。
追記終了 2025.10.1
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今回は9月に沢山の勾玉を作成した事を記事にいたしました。これからも、ケンズクリスタルは日本の石を加工していきます。