心のきれいな人が
いいことをするんだと思っていた
自分の心が
きれいなんだって
証明するために
いいことをするんだって
思っていた
だけどそうじゃなくて
日々汚れていく心を
いい行いをすることで
少しだけきれいに出来るんだ
そういう風に考えると
偽善者と呼ばれることを
恐れずに済むのかもしれない
クルマが欲しいという若者よ
そんなものやめて
舟を一艘買わないか
ワンピースがバカ売れしているくらいだから
海のロマンがわかるだろう?
「おれ、船もってんだぜ」
の方が女の子にもモテそうだ
安定した地面から
不安定な船上に移るとき
普段押されないスイッチが入るだろう?
魂が抜け出る第一段階
威勢のいいエンジン音が聞こえて
向かい風と白く泡立つ航跡が
テンションをあげてくれるだろう?
いつもの生活が
みるみるうちに遠ざかっていく
現実を離れて
非現実へと移行する
それがその瞬間
自分のいなくなった陸地を
沖から眺めるのは
魂が抜けて
天井から自分を眺めるのと
似ているだろうか?
沖の方では
海の水が
以外に澄んでいることを知る
すぐ近くにいる
誰かの声が
遠くに聞こえる
声が何にも反射せず
波の表面から海の底へと
吸収されてしまうから
遠ざかった陸地には
人が住んでいることなんて
信じられないほど
人の気配がない
人類滅亡後の海から
陸地を眺めているみたい
そんな甘い世界観に
ひたろうじゃないか
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