今、イルカの映画が話題になっていますが、自分もそれについてちょっとコメントしておこうと思います。
自分は獣医だし、ベジタリアンだし、一般の人よりはこの件について認識は深いと思います。
イルカの映画と言っても、ようは捕鯨反対の映画だと思うのですが、まずイルカ漁について書きます。
僕も以前、もう10年以上前だが、彼女と太地町に行って、くじら博物館に行ったことがある。
しかし、その時はイルカがそんなに食用のために捕られているとは知らなかった。
イルカが食用として売られているのを八重山のスーパーで見たことはある。
太地町の猟師たちの感覚では、イルカは魚と同じ感覚で捕まえているのだと思う。しかも、売れているから捕まえるわけで、それを食べる人もいてるわけである。
それについて否定や禁止はできないだろうと思う。
合法的に仕事をしている人たちの邪魔はしてはいけないだろう。
イルカがかわいそうだから捕まえるなという意見。これが映画側からのメッセージである。
私としては、別にイルカを捕る猟師でもないし、イルカを食べるわけでもないので、中立的な立場である。
さて、イルカがかわいそうだという意見であるが、これは特に特別変わった感情だとも思わない。
生き物を殺す場面は残酷である。
それが自分たちに近ければ近いほど、本能的に感じる残酷さは増すだろうと思う。
魚を殺すシーンよりも鯨やイルカを殺すシーンの方が残酷に感じる。
さらに陸上の哺乳類である牛や豚を殺すシーンの方がより残酷に感じるだろう。
私自身、肉は極力食べないことにしている。その理由はいくつかある。
私が食べなければ殺される動物は少しではあるが減るだろうという。かわいそうだから理論。
特にデーターはないのであるが、肉を食べるのは体に悪いような気がするからという、健康のため理論。
私は結構神経質で、肉を食べるときに動物の死体を思い浮かべてしまうという、気持ち悪いから理論。
が、主な理由である。
さて、イルカ漁であるが、日本で年に約2万頭が捕られているという。
豚が日本全体で年に約2千万頭と畜されることに比べれば、約1000分の1の数である。
イルカ漁がなくなっても、日本の産業や食糧問題に大きな影響はない。
世界でかなり多くの人がイルカを食べるということに嫌悪感をもっているなら、日本がそのことによって被るマイナスの方がイルカ漁をやめるマイナスよりも大きいと思う。
今、イルカ漁をしている人に対して、なんらかの補償は必要だと思うが、イルカ漁はやめていく方向で行くのが、自然の流れかなあと、個人的には結論付ける。
さて、くじらであるが、くじらを捕る産業的な意義はイルカよりも大きいだろうと想像できる。
しかし、こちらも世界の情勢なども考えると、くじら漁を続けることによって得る益よりも、続けることによって受ける損失の方が大きいように思う。
よって、捕鯨もやめる方向、あるいは本当の意味の調査捕鯨のみにするべきだと思う。
何度もいうが、私は反捕鯨でもなければ、鯨肉好きでもない。中立的な立場で考えている。
さて、家畜である牛、豚であるが、畜産という人類が培った英知で生まれた、人類が生きるためのすべである。
これを否定は到底できない。しかし、自分的には食べたいとは思わない。
皆が私のような感覚になれば、畜産も乳や卵だけのものになるだろう。
私はそれを望む。