バスで席を譲る意識の違いの考察 | ヨーロッパの片隅で

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こちらでは、バスでお年寄りに席を譲るという光景を頻繁に見かける


日本では、それ程頻繁に電車やバスでお年寄りに席を譲る光景を見かけない


それでは、こちら(欧州)の方が道徳意識が高いのか!


私はそうとも思わない。


日本は儒教の精神があり、年長者を敬うという精神が基本的にある。


だから日本でお年寄りに席を譲る場合は敬って席を譲る。しかし、日本はまた恥の文化でもあるので、席をゆずるという行為自体「出しゃばっているのではないか?」という意識が働いてあまり積極的に行われないようだ。


一方、こちら欧州では、お年寄りに席を譲るのは、別にお年寄りを敬っているからではなくて、「弱者を助ける」という精神が強いように思う。悪く言えば、「敬っている」のではなく、「見下している。」ということになるかもしれない。この弱者を助けるという精神はキリスト教から来ているのだと思う。


また助けるという行為自体に出しゃばっているという感覚はもたない、あるいはでしゃばることを恥と思わないのか、こういう行為は積極的に行われる。


日本でお年寄りに席があまり譲られないのは、こういう事情があり、欧州に比べて、日本人の道徳心が低いということではないと思います。