映画音楽をオーケストラを使って書く。
昔からの『夢』でした。
何年も前にそれが現実となって、今もこの時間その作業中です。
昔は、この形体のお仕事も多かったのですが、今は全体の予算も少なくなって
大編成のオケを使って書ける事が激減して来ました。
そんな状況の中でも、現在取りかかり中の『ワンピース』みたいな
ビッグタイトルは、その中でも大編成が使える希少な作品。
一曲、一曲、手間を惜しまず、心を込めて書いています。
しかし、このオーケストラと言うやつは、本当に譜面化する上において、
物理的な手間が多いのです。
頭の中に曲の全体構造が出来上がっていても、さて、それを譜面に書く
と言う作業が、気の遠くなるような手数の多さになります。
たとえば、『ジャン!』
と、鳴らすだけでも、木管、ホルン、金管、打楽器、ピアノ、ハープ、
そして、ストリングスと、それぞれのヴォイシングを考え
何段もある、譜面の五線紙を埋めて行きます。
『ジャン!』で、それだけの手間ですので、一曲完成するたびに
ヘトヘトになっている自分がいます。
映画音楽ともなると、曲数も半端無く多いし、
一曲の長さも凄く長い。
しかし、他の誰が手伝ってくれる訳でもなく
(私にはオーケストラーは、付いていない、全部自分で書きます)
ひたすら、真っ白い五線紙に音符を埋める作業を、完成まで
一人だけでやっています。
孤独に強くないと、こう言うお仕事には向いていないかも。
(私は、割に孤独好き)
幸い、今回は共作で浜口君もいるので、いつもに比べて作業自体は
半分半分で済むけど。
来週完成予定。
それまで、せっせせっせと頑張ります!