前のプログラムの『コスプレコンテスト』が押しに押して、
楽器セッティングと音決めに30分しか時間がありません。
日本なら、ミュージシャン達がブーブー文句言う所ですが、フィンランドの方々は
いたって呑気です。
黙々とセッティングして、リハも簡単に2曲ほどやっただけ。
ここで、面白い話があるのですが、
普通バンドのライブの時には、各ミュージシャンにモニタースピカーがあります。
これは、自分の音と別のメンバーの音をバランス良く聴く事で、より良い演奏をするために
必要なのですが、
この音決めの際に、たとえば私だったら
『自分の声を上げてください』とか『ドラムスがもっと聴こえるように』とか
エンジニアさんに要望を出します。
すると、その細かな要望に日本なら応えてくれます。
でも、ここはフィンランド。そんなデリケートに調整しません。
今回も『自分の声上げて』と言ったら、声が大き過ぎてピアノが聴こえなくなり
ピアノを上げたら、ドラムスが確認出来にくくなって、リズムが取れない。
ですので、最後は諦めました。
向こうの言うなりに、、、。
見ると、他のメンバーは誰も何にもそんな事言っていません。
これも後で知ったのですが、彼らヨーロッパのミュージシャンは、
そんな細かい事、あんまり言わないのだそうです。
つまり、どんな環境でも自分の演奏が出来る!と言う自信を持っていて、
また、悪環境での演奏に場慣れしていると言う事らしい。
尊敬しました!!
これを読んでいる日本のミュージシャンさん、
あんましうるさい事言って、音決めに時間掛けるの止めませんか?
今回のライブには、何と後藤邑子さんが飛び入り。
前日、彼女にお会いした時に、私が突然無茶振りしたのです。
『明日のライブに出ませんか?』って。
彼女、メチャクチャ戸惑っていましたよ。
でも、『きっと楽しいよ、シベリウスホールで生演奏をバックに歌うなんて、凄い事かもよ』
って言ったら、乗り気になってくれて。
曲も何を歌うかその場で決めました。
私としては、一人『ハレ晴れ』を要望したけど、準備が出来ないと言う事で
『みんみんミラクル、みくルンルン』にしました。(題名は勿論知ってるよ)
そして、何とベーシストであり、作曲家でもある島君が、
一晩で編曲してくれました。(速攻でした、、、さすが日本のミュージシャン!小回りが利く)
そんなこんなで、いよいよ、本番です。
邑子さんもきっとドキドキだっただろうなぁ。
(続く)