前の記事で、声優さんの世界の厳しさについて書きましたが、
これは何も彼らだけに限った事ではありません。

我々音楽家も、全く例外ではありません。

作品の本数の絶対値が、激減しているのに、声優さんと同じように
新たに新人として、作曲業を始める方が毎年増えているからです。


ちなみに作曲家は当然ですが、一番組一人の需要しかありませんので、
100あったものが、50に減るだけで、のべ50人の作曲家が仕事を失う訳です。


そもそも我々自営業と言われている職種は、誰かに給料を貰って雇われている訳では
ありませんから、一日仕事が無いと一日分、ひと月仕事なしだとひと月分、
無収入になります。


私なんかサラリーマンの時代は、お休みが楽しみだったのですが、
この職業に就いてからは、お休みする事は失業と同じ!
と言うくらい、休みの日には凄く落ち込んでおりました。


もう一つ作曲家は本来、売れる曲、ヒット作に恵まれないと、なかなか生活自体に
厳しいものがあります。


我々の命運は、それぞれの作品が握っている事になります。

と言う事は、我々が生活して行けるのは、その作品を作っておられるスタッフ、
声優さん、などの方々と
ファンの皆さんのお陰なのです。

声優さんもスタッフも尊敬していますし、ファンの方々も大事にしなければ
と、いつも思っています。

だから、今の現実を知ってもらおうと、前の記事を書いたのです。


とは言え、不況のせいでだんだんと環境が悪くなって来ている現況において、
嘆いているだけでは打破出来ない問題が山積みです。


音楽界、声優界、制作サイド、レコード会社、はたまたジャスラックまで
一つになって、打開策を考えなければならない時期が来ている、
と思うのです。


実際にはそれが真理かも知れませんが、
『弱肉強食』と言う言葉だけで、片付けてしまうのは
あまりに、悲しい事だと思います。