コロナ禍の中、コンサート開催がめっきり減ってしまったが、以前は日本でのクラシック年末の定番は
チャイコフスキーの「くるみ割り人形」、ベートーベンの「交響曲第9番」、ヘンデルの「メサイア」であった。そんなわけで、今日はビートルズやビーチボーイズが大好きな私が、大胆にもヘンデルの大作「メサイア」について書いてみる。
クラシック音楽には分類整理するために番号が付けられることが多い。バッハの曲はBWV(車のBMWとは違う)、モーツアルトはケッヘル、そしてヘンデルはHWV。
ヘンデルのメサイアはHWV56番である。
HWVは大雑把に分けて、1~42はオペラや世俗的音楽、43~286は、オペラ以外の劇音楽や宗教音楽、287~612は器楽曲。
ドイツの作曲家ヘンデルは1685年2月23日生まれ。同じくバッハは1685年3月21日生まれの同学年?だ。ヘンデルは各地を旅し、最終的には「水上の音楽」で有名なテムズ川のあるイギリスで活躍し定住したが、バッハは生涯ドイツで1000曲以上の教会音楽を作曲した。どちらが偉大か比較する事自体意味が無い。
そして20世紀、ビートルズのポールマッカートニーは1942年6月18日生まれで、
ビーチボーイズのブライアンウイルソンが2日違いの1942年6月20日生まれの同学年?である。
私見偏見かもしれないが、私は
オーディエンスを意識したポールマッカートニーがヘンデル的?
自分の音楽をとことん追究し続けたブライアンウイルソンはバッハ的?だと思っている。
余談はさておき
宗教音楽の代表作はバッハの「マタイ受難曲」とヘンデルの「メサイア」。
この「メサイア」はすべて聖書から引用された言葉で構成され、旧約聖書から38カ所、新約聖書から25カ所引用されている。
歌詞台本を提供したのがチャールズ・ジェネンズと言う人物である。たぶん、聖書に精通した人なんだろうなあ、と推察される。
これにヘンデルが曲を付けたわけだが、「メサイア」は全53曲、演奏時間にしてトータル約2時間30分!の大作である。
にもかかわらず当時56歳のヘンデルはこの大作を1741年8月22日~9月14日わずか24日で曲を書き上げたのだからすごい!!
「メサイア」は
第1部「預言と降誕」・・
第2部「受難と贖罪」・・
第3部「復活と永遠の生命」・・
で構成されている。
No16アリア(ソプラノ)のメロディ・・私は大好きだ。「Rejoice」と言う言葉の響きが主の降誕の喜びを表し、印象的だ。
ヘンデルはカトリックではなくプロテスタントだったので、頑なに「聖母マリア賛歌」は入れてないのも特徴だ。
後は音楽用語の私流解説。
日本で一番有名なのが「ハレルヤコーラス」である。
ハレルヤ、ハレルヤ・・・天気予報ではない!ハレルヤとはヘブライ語のハラール(賛美する)とヤー(神の名)が結びついた言葉で、「神をほめたたえよ」と言う意味である。
超有名なNo44 合唱(ハレルヤコーラス)全能なる我らの神である主が王になったと賛美する歌である。この曲は本来、聴衆も立ち上がって聴くのが習慣になっているが、日本ではまだ定着していないようだ。
オラトリオはオペラと何が違うのか?
オラトリオは独唱、重唱、合唱を含み、宗教的な題材に基づいて作られた作品で、本来は礼拝堂や教会で演奏されるものである。
オペラは大道具、小道具、衣装などを用いた世俗的な作品で、舞台で演奏され、ソリストが活躍する作品が多い。
レチタティーヴォとアリアは何が違う?
レチタティーボは言葉を重視し、言葉が前面に出るものであるが、
アリアはメロディの美しさを重視する。
まあ難しい話は私もわからないので、音楽を聴いてみるのが一番だ。