「退廃的」とされた絵画 | ケネディスタンプクラブ日記

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ヒトラー政権下のドイツで、ユダヤ人が迫害された事実はよく知られています。

アドルフ・ヒトラー 切手20種セット ドイツ発行 | 切手,ヨーロッパ・ロシア | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)


迫害は芸術方面にも及んでいました。
ハイネの詩集は焼かれ、メンデルスゾーンは演奏が禁じられました。
これが絵画にも及んでいたわけですが、画家自身がユダヤ人でなくとも、ナチスにより「退廃芸術」であるとされた絵画は弾圧されました。
これはイデオロギーの問題もありますが、それ以前にヒトラー自身がウィーンで画家を目指して挫折した過去があり、これが芸術弾圧の原因になったのではないかとも思われます。
ただ音楽や詩集と違い、絵画の場合は「複製されない一点物」だったためか、少し状況が異なりました。
美術館や収集家から略奪された絵画のうち、おそらく価値を知る者が焼かずに秘匿、または売却していた事例が多数あったようです。
第二次世界大戦が終了して半世紀以上も過ぎた近年においてすら、ナチスが略奪した絵画が発見され話題になっています。

2010年、ミュンヘンのアパートからシャガールやディックスなどの未発表の作品を含む1500点の絵画が発見されました。

 

シャガール生誕100年 記念切手10種セット アンティグア・バーブーダ発行 | 切手,中南米 | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)


同じく2010年には、ウィーンのレオポルド美術館にあるエゴン・シーレの絵画が、ユダヤ人美術商から略奪されたものであるとされて問題となりました。

 

エゴン・シーレ 切手小型シート モザンビーク発行 | 切手,アフリカ | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)


また昨年2021年には、フランスのオルセー美術館が所有するクリムトの絵画が、ナチスにより強制的に売却されたものであるとして、元の持ち主のユダヤ人の子孫へと返還されました。

オーストリア・ギャラリー クリムト作「ユディト Ⅰ」 切手小型シート オーストリア発行 | 切手,ヨーロッパ・ロシア | 趣味の中古切手や紙幣・硬貨の販売と買い取り|ケネディ・スタンプ・クラブ (kennedystamp.jp)


ハインリヒ・ハイネ は戯曲『アルマンゾル』において「焚書は序章に過ぎない。 本を焼く者は、やがて人間も焼くようになる。 という警句を残しています。

21世紀に生きる我々も、表現の自由は大切にしていきたいものです。