12月4日(日)【0:35】

 

JIMIN>

 

Rrrrr、Rrrrr

 

『もしもし』

 

 

「どうしたの?何かあった?」

 

『いえ、今日は・・記念日なので

声が聞きたかっただけです。すみません

まだ、お仕事中ですよね』

 

「・・いや、大丈夫だから

電話したんだよ」

 

『よかったです』

 

・・・・。

 

「ほんとに、それだけ?」

 

きっと

何か別の理由があるのは

 

“今日は休みなので、何時でも

いいので、電話できる時が

あったら教えてください”

 

入っていたカトクでわかったけど。

 

 

『はい・・声が聴けて、

うれしかったです』

 

・・・・。

 

 

「ん、俺もジウヤの声

聴けてよかった。あ、ジウヤ」

 

 

『はい?』

 

「体調管理、ちゃんとしててよ。

ゲームしすぎないようにね。

来週は、待ちに待った旅行なんだから」

 

『はいっ、もちろんです』

 

声・・戻った。

 

よかった。

 

少しでもいいから、笑ってほしい・・。

 

 

『○○〇のバス停で

降りたらいいんですよね』

 

「うん、そこに迎えが

行く事になってるから」

 

『わかりました』

 

「あー、1週間が、とてつもなく

長く感じる」

 

いつもなら、秒で過ぎるように

感じてるのに

 

『おそろいです』

 

「・・よかった。俺だけかと思った」

 

『そんな訳ないです。

私、前日は今までで1番の

集中力を発揮しないと

楽しみすぎてミスしそうです』

 

「そうか、仕事か、俺は、

家でゆっくりするよ」

 

『・・・ずるいです』

 

「ずるくないよ。休みだもん」

 

『・・・ジミンさん』

 

「ん?」

 

『大好きです』

 

・・・・。

 

んーーーーーーーー

 

「そーゆー事は、言わないで

もらっていいですか?俺、

明日まではスケジュール

詰まってるから。集中できずに

ミス連発したらどうしてくれるんですか」

 

『そこを乗り越えるのがプロです。

ちなみに私は、休みなので

ゆっくりします』

 

 

・・・・。

 

「けっこう、言うように

なりましたね」

 

楽しそうな音が続く。


『でも、まだ緊張するんですよ』

 

「まだ?」

 

『はい、一緒に暮らせないって

言ったのも、それが原因です』

 

・・・・。

 

「やっぱり、ダメ?」

 

『・・もう少し、時間が欲しいです』

 

・・時間・・ね

 

『でも、休みの前日には

必ず泊まりに行きます』

 

休み・・1週間に1回

 

『連休もいれます』

 

・・・・

 

彼女が譲歩してくれてるんだから

 

 

 

「わかった。じゃあ、そうしよう」

 

『いいんですか?』

 

「うん」

 

“泊まらない”とは

言ってないんだから・・

 

泊まったら・・

帰さないようにすればいいだけの

話しなんだし。

 

うん、

電話での説得“は”、諦める事にした。

 

お願いしまーす

 

 

「あ、ジウヤ、行ってくる」

 

『はい、頑張ってください』

 

「ん、ジウヤも、ゲームは

ほどほどにして、ちゃんと寝てね」

 

『・・してませんよ』

 

「今からするんでしょ」

 

『・・・少しだけです』

 

「はいはい。ちゃんと、水分はとってね。

じゃあね」

 

『はいっ、頑張ってください』

 

「ん」

 

 

 

本当は、“愛してる”って

言いたかったけど

いつのまにか、

楽しそうなメンバーに

囲まれていたから、

何も言えなかった。

 

あ、そうだ

 

 

「ヒョン、誕生日おめでとう」

 

 

「今、思い出したろ」

 

 

・・・・。