8月16日(日)【16:35】

 

 

走り出したバス、

どの座席も埋まってたから

出口近くに立ったまま

カトクの画面を開く。

 

 

『明日、16時30分発の○○行に乗って、

△△で降りたら□□系○○行の

バスに乗りかえて。その時、できれば

後ろの方に座ってて。』

 

・・・画面の向こうに見えた6歳の男の子。

 

楽しそうだけど・・

 

ん~・・

なんでこんなにザワザワするんだ?

 

・・緊張してんのかな?

 

 

 

おっと、

 

 

 

混んできた車内。

荒い運転で揺られた体が

隣の肩とぶつかった。

 

「ごめんなさい」

 

私の声に

 

軽く会釈をした女の子。

 

・・・。

 

緩くまとめられた茶色の髪。

 

小さくゆれるピアス

 

薄いピンクのパフスリーブの

ワンピースは首元後ろが

リボンになっているデザインだった。

 

可愛いなぁ

 

・・やっぱり、

そっちがよかったかな。

 

頭をよぎったワンピース。

 

レストランとかで食事とか・・

そう思って聞いてみたけど

 

『服?いつもどーりでいいよ。

ユジョンは何着てても可愛いから』

 

嬉しいけど

なんの解決にもならない返事。

 

それでも一応、探してはみたけど

ピンとくるモノがなくて、

 

結局、・・いつもどおり。

 

足元も

 

〈森林浴〉がひっかかって

 

ヒールは、やめた。

 

美術館には行かないって約束したし。

 

 

 

 

見えた次のバス停、女の子が

出口に向かって体を向ける。

 

 

 

・・・なるほど。

 

 

可愛いと思っていたワンピースは

背中が大きく開いたバックシャン

 

・・・それも、アリだったな。

 

 

 

 

目の前の道を歩き始めた女の子を

なぜか、ずっと目で追ってしまった。

 

 

 

 

今度、アレ買いに行こう。