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そりゃ、“彼女”の話はしたけど・・
それに、辞めるとか・・
少し淋しそうに笑ったラオンが頭をよぎる。
私のせいだ。
我慢して、やり過ごせばよかったのに
あの様子じゃ
やっぱり、写真・・upするだろうな。
どうしよう。
私のせいだ・・。
「注文、いいですかぁ」
あっ、
「申し訳ありません。
お待たせしました。どうぞ。」
「えぇっと~」
カタンとカウンターに置かれたスマホ。
?
その画面は、確実にこっちの視界に
入るところに置かれていた。
・・・えっ!!
『初めまして。イ・ユジョンさん。
J-HOPEです。さっきは、
かっこよかったよ~。何も
間違ってなかったよ。あっ、後ろ、
アボジも来てるよ』
じぇ、
じぇい・・
メニュー表からゆっくり顔をあげて
ニコッと笑った。
帽子もサングラスもマスクもしてたけど。
優しそうに笑う、その顔・・
・・・
じ、
J-HOPE
だぁああぁ。
どうにか、声を出すのを我慢した。
「アイスアメリカーノ。
トールで、持ち帰ります」
言い終わるタイミングで
スマホをカウンターから取る。
!!
「あっ、・・は、はい、
かしこまりました。
ご注文、繰り返します。
アイスアメリカーノ、トールサイズで、
お1つ。お持ち帰りですね」
「はぁい」
「カードを、そちらにお願いします」
「はぁい」
『何も間違ってなかったよ』
・・・どうしよ。
感情が忙しい・・。
それにしても・・「アボジ」って
後ろ・・
堪えきれず、笑ってしまった。
オッパ
・・いたんだ。
私の表情に気づいたのか
ホビさんが少しマスクをずらして
小さな声で話しかけてきた。
「あいつね、子離れできないみたいだよ
・・あっ、違うか“妹”だったね。
“彼氏”君にもかっこよかったって
伝えてて。じゃあね」
・・・・。
オッパは“アボジ”じゃないし
ラオンは“彼氏”じゃないし
私は“妹”・・・
・・・・“妹”かぁ。
・・・本当に
今日は、色々・・忙しい・・。
その後、Twitterでホビさんが、
店をバックにアイスアメリカーノを持って
写真をupしてくれた。
“気持ちがスカッとした1日でした。
コーヒーも100点満点”
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