6月13日(土)【17:00】

              

 ◇ Red

 

21時頃には、集まれる

とカトクが入った。

 

その後のメッセージ。

  

『男が来るんだからね。

露出が多いのはダメだからね。

あと眼鏡もちゃんとかけててね』

 

私の家ですると言って

メンバーを集めた側から

服の指定を受ける。

 

腑に落ちなかったが、

とりあえず返事を返した。

 

さて、迎える準備をしよう。

 

ママは言っていた。

 

人を迎え入れる時は、

必ず水回りをきれいにしなさいと。

 

 

昔から、私の家には

よく人が集まっていた。

友人に囲まれパパとママは

楽しそうに笑っていた。

 

私は、そこにいる事が大好きだった。

 

もう、寝なさいと言われても、

何かと理由をつけては

ベッドに行かなかった。

 

ふわっと温かい気持ちになった。

 

そうだった、私は人と一緒にいる事が

好きだったんだ。

 

思わず笑ってしまった。

 

 

掃除を終え、いつのまにか増えた

食器やグラスを綺麗にふきあげる。

 

何もしなくていいと言われたが、

そうもいかない。

 

とりあえず、

シャンパンとジュースを用意して

ワインを選んだ。

 

おつまみ程度の料理も用意した。

 

 

 

 

露出が少ないねぇ・・。

 

シャワーを浴びて洋服を選ぶ。

 

デニムにTシャツ、

薄手の黄色いカーディガンを羽織った。

              


~・~・~・~


 

20:45

 

インターホンがなる。

 

扉を開けた先に7人の男性。

 

やっぱり、アイドルなんだなぁ。

本当にいい顔してるな・・

 

黙ったままだったけど、

一番手前にいた彼の視線は

一瞬で私の足元から顔までをなぞって

なぜか頷いた。


何?



「テヒョンア、早く入れ」


言葉だけ聞こえたけど

誰も、テヒョンが中に入るまで

待たなかった。


彼を押しのけるように

騒がしく他のメンバーがなだれ込む。

 

最後になった彼に

        

「どうぞ」

 

と言うと、

      

「・・・うん」

 

と言って口を四角にして笑った。

 



玄関を見ると、

綺麗に靴が並べられていた。

 

こういうところもかなぁ。

 

靴を乱暴に履いたり、

雑に扱う人は信用したらダメだと

昔、祖母が言っていた。

 

・・・。

 

最近、本当に家族の言葉を思い出す。

             

「ヌナぁ~」

 

ジョングクの声がした。

             

「あ、はぁい」

 

慌ててリビングへ向かった。