ぼくは、徒党を組む人たちが苦手である。とりわけ、エンタメにしろ、お笑いにせよ、本来一人ひとりのはずなのに、徒党を組んで、忖度しあったり、便宜をはかったり、押し込んだり、圧力をかけたりする人たちが苦手だ。

 

徒党を組むということは、日本のエンタメやお笑いの異常な性質だと思う。そのことと、世界市場に出られない、質が低いということの間には相関関係があると思う。因果関係もあるかもしれない。

 

海外のコメディアン、たとえばRicky Gervaisはひとりだ。別にその笑いがすごいですねえ、と忖度して手をたたいて笑ってくれる後輩はいない。誰か他の人の笑いをジャッジして、Rickyが言ってたからお前の笑いはすごいとか、番組のしごとを与える、ということもない。

 

海外のアーティスト、たとえばビリー・アイリッシュが、私の同じ事務所のこのひとをバーターで出せとか、他の人を出すんだったら私も出ないとか、そういうことを言うなんて想像もできない。ビリー・アイリッシュはビリー・アイリッシュだから。

 

徒党を組んで、事務所として圧力をかけたり、さすが先輩とか、手を叩いて忖度の笑いをしたり、そういう構造から出てくる日本のエンタメやお笑いが腐っているのは当然のことなのかもしれない。本能的に苦手だったが、昨年から今年の一連のことで、日本を低レベルに引きずり下ろす、社会悪とさえ思う。

 

追記。一人でいることは、頼りないかもしれないけど、徒党を組むよりもすがすがしい。