[紫式部コラム] 04:光源氏邸の女君のモデルは? | コンデジ片手に出かけよう

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紫式部は「光源氏=夫・藤原宣孝」「若紫(紫上)=自分自身」と言う感じで人物設定を最初は考えて物語の基本形を書き始めたと言われます。ただ、身近の人に読まれて評判になってきたところで藤原道長が目をつけたところから最初に思い描いていたストーリーから少しずつ離れていったのかもしれません。そして最終的には光源氏の邸宅は「二条東院」「六条院」の2つとなり、そこに様々な女君が住むことになります。
あくまでも個人的意見ですが、2つの邸宅に住む人物設定を考えてみたいと思います。


<二条東院>


最初は若紫(紫上)と光源氏が住んでいた館が二条院です。ここから最初の正妻・葵上の住む左大臣家などに通ったんですね。
葵上についてはNHKの趣味どきっ!の「源氏物語の女君たち」で紹介されるので、それを見てよく考えたいと思いますが「夫・藤原宣孝の前妻」と考えてみました。
あと、二条東院で養ってもらう「末摘花」「空蝉」は、紫式部が越前武生に向かう前の姿をベースにしてるかなって思います。
※まあ、貴族社会で読まれることを想定していますのでなかなか他人をモデルに考えにくいんだろうなって思っています。


<六条院>


◎春の町に住む「紫上」は、もちろん紫式部自身でしょう。
 

◎夏の町に住む「花散里」は、光源氏と昔は交流があって、須磨に移動する前に再開して安らぎを感じたということで、紫式部が越前武生から帰ってきた直後の姿かもしれませんね。

◎秋の町に住む「秋好中宮」ですが、母親・六条御息所の個性が強すぎるのと過去の斎宮のことがあるので「徽子女王の娘・規子内親王」と言う説をそのまま取りたいと思います。

◎冬の町に住む明石の君ですが、「住吉神を崇拝していた=和歌の神を崇拝していた」とも読み取れるので、やっぱり紫式部自身の分身でしょうか?光源氏との間に子供(女の子)が出来ていますし。



あと、六条院の女君の配置ですが風水を良く考えています。


◎夏の町は北東で鬼門。そこに神功皇后を連想させる「玉鬘」がやってきてしっかり守る。
◎秋の町は南西で裏鬼門。「生き霊となった六条御息所」の思いをかなえることで守ってもらう。
◎冬の町は北西で天門。陰陽道では、怨霊や魑魅魍魎などの災いが出入りする方角であるとして、忌むべき方角としている。この天門を鎮めると、家運が永久に栄え、子孫が繁昌するとされます。明石の君は唯一光源氏の子供を授かった人ですから。