河原院(かわらのいん)は、京都六条にあった源融の邸宅。光る君へが放送されることになり源氏物語ゆかりの地説明板で六条院が新設されましたが、それまではこの駒札のみが河原院と六条院の関係を示すものでした。
この駒札があるのは六条院推定地より少し東側の住宅街になります。
河原院は、南は六条大路、北は六条坊門小路、東は東京極大路、西は萬里小路に囲まれた4町(一説には8町)の広大な敷地で、陸奥国塩竈の風景を模して庭園を作り、尼崎から毎月30石の海水を運んで塩焼き(製塩)を楽しんだという。融の死後は子の昇が相続し、昇は宇多上皇に献上して仙洞御所となっています。ただ数度の火災で荒廃し河原院には融の幽霊が出るということでも有名だったそうです。そんな経緯もあるので、源氏物語では最初は光源氏と夕顔が密会する廃屋として物語に出ていると想定でき、その後に六条御息所の邸宅となり、最終的には光源氏の邸宅として描かれています。
<参考情報>
兵庫県尼崎市に琴浦神社と言うのがあります。この神社の祭神は源融。神社の駒札には河原院へ海水を運んだという伝承について書かれています。