夕方に愛犬と共にお散歩に行きました。
ここ何日か好天が続いていて春らしいそよ風が吹いますし、南東の空には月が昇ってきていました。
それはまさにあの唱歌の「朧月夜」の世界でした。
関東ではいまだに雪が降っているようですが、当地では菜の花も川縁に咲いて桜も満開となれば、春爛漫ということになります。
それこそわたしらが子供のころは野山だけでなく、平地の田圃には菜の花が一面に咲き誇っていました。
意外に思えるかも知れませんが、当時は唱歌の「朧月夜」そのままの世界が当たり前のように共有されていたのです。
当時は菜の花とは言わず、農家では「カラシナ」と言っていたように思います。
菜種油の原料になるようですし、田圃の肥料にもなっていたようです。
春が来ると子供たちは近くの山に登り平野部を俯瞰します。
それこそ菜の花が咲き誇る時期になるとまるで黄色い絨毯を敷き詰めたように、見渡す限り一面に菜の花畑が遠くまで広がって見えました。とにかく壮観でした。
それこそ、むかしむかしの話しです。
半世紀の間にここまで春景色が変わってしまったことは、本当に意外な感じがします。
かっての春景色といえばちょうど桜の満開の時期とも重なっていて、色彩的にはとても豪華な一時期を目にしたものでした。
それが当たり前の自然環境でしたが、次第にカラシナの栽培やレンゲ畠は下火になっていって現在では田舎でもほんの一部でしか目に出来なくなりました。
ときたま、田圃の片隅や畦道に一群咲いているのを目にするだけです。
いまでは菜の花はちょっとした観光資源の一つになっていて、郷愁を求めてわざわざ菜の花畠を探しに遠くまで出かけます。
満開の菜の花畠は最高なんです。
まわりの田圃からは、むせかえるような菜の花の香りが春風に乗って漂ってきます。
広いといっても限られた範囲の田圃ですので、かってのようなそれこそ平野部全体に及ぶような規模というわけにはいきません。
とにかくそうした景色に気分的にも浸り込こもうと、目を閉じて周りの空気をいっぱい吸い込んでみるというわけです。
それでむかしの情景を少しは思い出せるわけで、ぼんやりと田圃の畦道に立っているといつの間にかタイムスリップしたみたいで懐かしい雰囲気に浸ることが出来ます。
朧月夜 倍賞千恵子
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