イスラエル、国際司法裁判所の「攻撃停止命令を無視」して、ラファへの攻撃を実施

 

これは 5月24日、国際司法裁判所がイスラエルに対し、ガザ地区南部ラファでの軍事攻撃を即時停止するよう命じた(ロイター)ことを受けた後の展開です。法的拘束力のある命令なんですが、イスラエルには関係ないようです。

 


イスラエル、国連最高裁の攻撃停止命令を受けた後、ラファを爆撃

alarabiya.net 2024/05/25

 

イスラエルは 25日、ラファを含むガザ地区を爆撃した。

その前日、パリではハマスの 10月7日の攻撃で始まった戦争の停戦を求める取り組みが始まる中、国連最高裁判所が同南部の都市での軍事作戦の停止をイスラエルに命じた。

国際司法裁判所(ICJ)はまた、イスラエル軍がガザ北部でさらに3人の人質の遺体を収容したと発表した数時間後、パレスチナ武装勢力に依然として拘束されている人質全員の即時解放を要求した。

また、イスラエルに対し、今月初めに同市への攻撃開始時に閉鎖したエジプトとガザ地区間のラファ検問所を閉鎖せず、開いたままにするよう命じた。

ハーグに拠点を置く同裁判所の命令は法的拘束力を持つものの、直接的な執行メカニズムを欠く。

イスラエルはラファ事件で方針を変更する用意がある兆候を示さず、裁判所の判断が間違っていると主張している。

国際司法裁判所の判決から数時間後、イスラエル軍とハマスの武装組織との衝突が続く中、イスラエルは 24日早朝にガザ地区への攻撃を実施した。

パレスチナ人の目撃者と AFP の取材班は、イスラエル軍がラファと中心都市デイル・アル・バラーを攻撃したと報告した。

イスラエル、国際司法裁判所の「攻撃停止命令を無視」して、ラファへの攻撃を実施 | BrainDead World (nofia.net)

 

2024.05.30

 

 

パレスチナ人皆殺しを宣言したイスラエル政府の虐殺をアメリカ政府は容認 

 

 イスラエル軍は5月26日にラファを空爆、UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)がラファで設置した10カ所以上の避難場所を破壊し、約45名を殺害した。ラファには100万人とも150万人とも言われる人びとが避難民として生活している。

(*ところで、ハマスはどこにいった?ハマスの反撃とかも全く聞かないけども。まぁイスラエルが作ったのがハマスなので、このパレスチナ人虐殺のための攻撃だったということが確実視される。)

 

 凄惨な状況を撮影した映像は世界に発信されているが、その中には少なからぬ子どもが含まれ、首がなかったり、頭蓋骨が大きく欠けて脳がなくなっている死体をおとなが抱いているところを撮影した映像もある。当然、イスラエル政府に対する怒りの声は世界中で高まった。

 

 しかし、アメリカ政府はイスラエル政府に対して「寛容」だ。​ホワイトハウスのジョン・カービー報道官はイスラエル軍の攻撃が空爆だけであり、大規模な地上作戦は実施されなかったとして5月26日の虐殺を容認、イスラエルを支援するという政策を変更するつもりはないとし、国防総省のサブリナ・シン副報道官はラファでの虐殺を「限定的」と表現している。​ジョー・バイデン政権はガザでの虐殺を止めるつもりはないのだ。

 

 イスラエル軍はハマスに勝てないまま、ガザで大量殺戮と呼べる軍事作戦を展開、3万数千人とも4万人以上とも言われるパレスチナ市民を虐殺している。そのうち約4割が子どもであり、女性を含めると約7割だ。食糧支援活動に従事している人びと、医療関係者、ジャーナリストも狙われてきた。

 

 こうした惨状であるため​、ICJ(国際司法裁判所)でさえ5月24日にはイスラエルに対し、ラファでの軍事作戦を停止するようにという判決を出している​。ICC(国際刑事裁判所)の主任検察官のカリム・カーンは5月20日、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とヨアブ・ギャラント国防相、ハマスのヤヒヤ・シンワル、モハメド・ディアブ・イブラヒム・アル・マスリ(デイフ)、イスマイル・ハニヤに対する逮捕状を国際刑事裁判所第一予審部に申請した。

 

 

 ICCの逮捕状申請に激怒したネタニヤフは英語とヘブライ語、2種類の声明を出した。​いずれもICCの主任検察官をナチスの裁判官になぞらえているが、ヘブライ語版ではさらに「イスラエルの永遠の神は嘘をつかない」という「サムエル記上15章3節」からとられたフレーズがついている。

 

 そこには「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切、滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も、牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。ネタニヤフは「われわれは光の民であり、彼らは闇の民だ」としたうえで、イザヤの預言を理解しなければならないと主張している。この部分をネタニヤフは昨年10月28日の声明でも触れていた。

 

 サムエル記にはサウルという王が登場するが、アマレクの王アガグ、そして羊と牛の最上のものなどは惜しんで残した。そこでサムエルは完全に滅ぼさなかったとしてサウルを戒め、「イスラエルの永遠の神は偽りを言ったり、考えを変えたりしない」と語ったとされている。ネタニヤフはこのフレーズをヘブライ語の声明で使ったのだ。つまり、パレスチナ人を皆殺しにし、シオニストの意向に沿わない「王」は挿げ替えるという宣言だ。バイデン政権もこのことに気づいているだろう。

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メキシコの首都で暴徒たちがイスラエル大使館を襲撃し放火

 

 


暴徒がメキシコシティのイスラエル大使館に放火

Jewish Chronicle 2024/05/29

Rioters set fire to Israeli embassy in Mexico City

2024年5月28日、メキシコシティのイスラエル大使館前で行われた「ラファのための緊急行動」と題した親パレスチナ集会で、デモ参加者たちが警察隊と衝突した。

暴徒たちは、表面上はガザ南部の都市ラファでのイスラエル軍の作戦に抗議するデモの最中に、メキシコのイスラエル大使館に放火した。

覆面をした抗議者たちは、メキシコシティのロマス・デ・チャプルテペック地区にある外交使節団へのアクセスを阻止するためにバリケードを築いた治安部隊に石を投げつけた。

AFP通信によると、「ラファのための緊急行動」デモには約 200人が参加し、そのうち数十人がバリケードの破壊を試みた

ソーシャルメディアに投稿されたビデオには、大使館の建物の外で火災が猛威を振るっている様子が映っている。

この混乱の中で数人が負傷したという未確認の報告があった。

この暴動は、メキシコが国際司法裁判所で南アフリカによるイスラエルに対する「大量虐殺」訴訟への介入宣言を提出した後に発生した。

イスラエルのヨアブ・ギャラント国防相は 25日、イスラエル国防軍はハマスに拘束されている人質を解放し、パレスチナのテロ組織を壊滅させるため、ラファでの攻勢を継続すると述べた。

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ガザ戦争以来、イスラエル軍兵士2万人が負傷、8,298人が障害者に

 

 

 


10月7日以降、イスラエル軍兵士2万人が負傷、8,298人が障害を負う:報道

almayadeen.net 2024/06/01

20K Israeli soldiers injured, 8,298 disabled since October 7: Reports

イスラエルのチャンネル12は、10月7日以降ガザ地区で 2万人の占領軍兵士が負傷し、そのうち 8,298人が障害者と分類されており、この数字を「ピーク数」と称していると報じた。

イスラエルメディアや病院の公式記録はイスラエル軍兵士の多数の負傷者を明らかにしているが、イスラエル軍は検閲政策の一環として実際の死傷者数を認めず、損失を隠蔽しようとしている。

ガザでの戦いが 239日目を迎える中、イスラエル軍兵士の死傷者数は増加し続けている。

 

2024年末までに2万人のイスラエル兵が障害手当を申請

イスラエルのウェブサイト「カルカリスト」が報じたところによると、イスラエル占領軍は 1月、2024年末までにガザ戦争中に負傷した兵士から最大 2万件の障害補償請求を受けると予想していると発表した。

報道によると、イスラエルの治安省は、軍事作戦中や過去の戦争中の兵士の負傷事例を調査するため外部の企業と契約し、「 2024年に障害者と認定され、軍のリハビリテーション部門に収容される」兵士の数を推定している。

イスラエル軍は、特に兵士が身体のさまざまな部位に障害や切断、変形や火傷などの重傷を負ったことに関して、予期せぬ影響に悩まされることになっている。これらの負傷は、イスラエル当局に多大な損害をもたらすことになる。

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ヒズボラからのロケット攻撃によりイスラエルのガリラヤ地域などで大規模な火災が発生中

 


イスラエル北部でロケット弾攻撃により火災が発生、主要道路が封鎖

dailyhodl.com 2024/06/03

レバノンから発射されたロケット弾によって引き起こされた大規模な火災。

今日、レバノンからのロケット弾とドローンによる攻撃の結果、イスラエル北部では火災が猛威を振るい続けている。

キルヤト・シュモナでは多数の住宅が火災に見舞われていると報告されており、市民の大半が避難している市内全域に消防隊が展開して消火に当たっている。

市の北にあるキブツ・クファル・ギラディでは、ソーシャルメディアで共有された動画に、地元の警備隊がコミュニティに迫りくる炎と戦う様子が映っている。

アディール山とアミアド地域でも火災が発生しており、ガリラヤ地域の主要道路が閉鎖されている。支援のため、他の地域からバックアップチームが派遣されている。

警察は「消防隊が他の隊員の協力を得て消火活動を行っている一方、部隊は住宅からの避難、交通整理、さまざまなエリアの捜索を行っている」と述べている。

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コロンビア政府がイスラエルへの石炭輸出停止を決定。イスラエルは石炭の50%以上をコロンビアから輸入している

 

 


コロンビア、ガザ戦争でイスラエルへの石炭輸出停止へ

AP 2024/06/09

コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領。

かつては緊密な軍事・商業同盟国であった両国の関係が悪化する中、コロンビアのグスタボ・ペトロ大統領は 6月8日、ガザでの戦争を理由にイスラエルへの石炭輸出を停止すると発表した。

ペトロ氏は X に、ガザでの「大量虐殺」が止んだ場合にのみ石炭輸出が再開されると書いた。

ペトロ氏はまた、国際司法裁判所が最近出したイスラエルのガザ地区からの軍撤退命令にイスラエルが従う場合にのみ石炭輸出が再開されるとする法令草案も投稿した。

コロンビア国家統計局によると、昨年の最初の 8か月間のイスラエルへの石炭輸出額は 3億2000万ドル(約 500億円)以上だった。これは、2023年のコロンビアの石炭輸出総額 90億ドル以上のほんの一部に過ぎない。

アメリカ交通ジャーナルによると、イスラエルは石炭の 50%以上をコロンビアから輸入しており、その大部分を発電所の燃料として使用している。

コロンビア初の左派大統領として 2022年に当選したペトロ氏は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の「大量虐殺」政権との関係を維持できないとして、5月にイスラエルとの外交関係を断絶した。

コロンビアは長年、突撃銃や諜報機器などの軍事装備をイスラエルに依存してきた。この南米の国はまた、過去30年間でイスラエルから30機以上の戦闘機を購入しており、そのメンテナンスをイスラエル企業に依存している。

しかし、両国の関係悪化により、新たな軍事購入は停止されている。

このイスラエルに対する最新の措置を称賛する人々もいる。世界各国にイスラエルへの石炭と石油の輸出停止を訴えてきた支援団体「パレスチナに対する世界エネルギー禁輸」は 6月8日の声明で、コロンビアの決定はイスラエルにガザ地区政策の変更を迫る圧力となり、石炭輸入で稼働する発電所に依存しているヨルダン川西岸のイスラエル入植地にも圧力となるだろうと述べた。

同団体は声明で「イスラエルの石炭の 9%を供給している南アフリカに対し、コロンビアに倣うよう緊急に要請する」と述べ、エネルギー輸出量の多い他の国々にもイスラエルへの輸出を禁止を検討するよう求めた。

コロンビア政府がイスラエルへの石炭輸出停止を決定。イスラエルは石炭の50%以上をコロンビアから輸入している | BrainDead World (nofia.net)

 

2024.06.11

イスラエルはレバノンで戦争を始めようとしているが、勝てる見込みはない 

 ガザ南部のラファでイスラエル軍は非武装の住民を虐殺している。軍事施設や発電施設など戦略的に重要なターゲットを選んで攻撃しているロシアを声高に批判してきた西側の有力メディアはラファをはじめとするパレスチナの惨状を伝えていないが、無テレグラムなどで惨な殺され方をした子どもの姿が世界へ発信され、イスラエルやイスラエルを支援している西側諸国に対する批判は高まってきた。

 

 イスラエルにしろ、アメリカ/NATOにしろ、非武装の人びとを虐殺できても高性能兵器を保有し、訓練された兵士で構成された軍隊には刃が立たない。さほど大きな戦力を保有していないハマスとの戦闘にも苦しんでいる。ウクライナではロシア軍に刃が立たなかった。

 

 そうした中、イスラエルはガザの北部へ戦闘の舞台を移動させようとしているとも言われているが、そこにはハマスとは比較にならないほど強力なヒズボラが存在している。

 

 ガザでの虐殺が始まって以来、何ヵ月にもわたってヒズボラはイスラエルに対する攻撃を続けてきた。そのターゲットは通信施設、傍受施設、レーダー施設などイスラエルの「目」や「耳」であり、アイアン・ドームなど防空システムの弱体化につながる。ガザ北部で本格的な戦闘が始まった場合、このダメージはイスラエルにとって痛い。

 

 ヒズボラがターゲットにした施設のひとつであるメロン基地は占領下にあるパレスチナ最高峰のジャルマク山(メロン山)の頂上に位置し、占領空域の防空が主な任務だ。この基地と南部にあるミツペ・ラモン基地はイスラエルの監視システムで重要な役割を果たしている。

 

 4月1日にイスラエル軍がシリアのイラン領事館を攻撃、IRGC(イスラム革命防衛隊)の上級司令官や副官を含む将校7名を殺害したことへの報復として、4月13日にイランはイスラエルに対し、ドローンやミサイルで報復攻撃した。

 

 この報復は戦乱を拡大させないよう念入りに計画されたもので激しいものではなかったが、イラン軍の攻撃能力はアピールしている。例えばドローンやミサイルでイスラエルのネバティム空軍基地、ラモン空軍基地、そしてハルケレン山頂にある「サイト512」基地のAN/TPY-2 Xバンドレーダー施設を攻撃、大半のミサイルは目標にヒットしたと伝えられている。

 

 イスラエルや西側諸国では99%を戦闘機や防空システムで撃墜したと宣伝しているが、ネバティム基地のケースは衛星写真で確認された。その写真を見ると、ふたつの滑走路に命中、その精度は高いことが示されている。日本の車力分屯基地にも配備されているAN/TPY-2 Xバンドレーダーはイランの攻撃に対して有効でなかった。

 

 ウェズリー・クラーク元欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)最高司令官によると、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)への攻撃から10日ほど後、国防長官のオフィスで軍事攻撃の対象国リストを見たという。まずイラク、ついでシリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランだ。(​3月​、​10月​)

 

 イラクは2003年、レバノンとソマリアは2006年、シリアとリビアは2011年、スーダンに対しても執拗に介入している。イスラエル軍の地上部隊は2006年7月から9月にかけてレバノンへ軍事侵攻したが、その際にイスラエルが誇る「メルカバ4」戦車が破壊され、ヒズボラに敗北している。

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パレスチナの5万人以上の子どもが急性栄養失調の治療を必要としている

 

 


国連機関によると、パレスチナの子供5万人以上が急性栄養失調の治療を必要としている

middleeastmonitor.com 2024/06/15

Over 50,000 Palestinian children require treatment for acute malnutrition, says UN agency

トルコのアナドル通信によると、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は 6月15日、ガザ地区の 5万人以上の子供たちが急性栄養失調の治療を緊急に必要としていると報告した 。

同機関は声明で、「人道支援へのアクセスが引き続き制限されているため、ガザの人々は依然として深刻なレベルの飢餓に直面している」と述べた。

「 5万人以上の子どもが急性栄養失調の治療を必要としている」と付け加えた。

「 UNRWAチームは支援を家族に届けるために休みなく働いているが、状況は悲惨だ」と同機関は述べた。

地元保健当局によれば、昨年 10月以来、イスラエル軍によってガザ地区で約 3万7,300人のパレスチナ人が殺害され、そのほとんどは女性と子どもで、約 8万5,200人が負傷した。

イスラエルの猛攻が始まって 8か月以上が経ち、食糧、清潔な水、医薬品の供給が著しく制限され、ガザの広大な地域が廃墟と化した。

イスラエルは国際司法裁判所でジェノサイドの罪で告発されており、同裁判所の最新の判決ではテルアビブに対し、5月6日の侵攻前に 100万人以上のパレスチナ人が戦争から逃れるために避難していたラファでの作戦を即時停止するよう命じた。

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