保健師のめぐみです。
50代前半の女性から
「今年の5月で12ヶ月間出血が無かったので
ようやく閉経したと思っていたところ、
6/●に少量の茶色いおりものがありました。」
というメッセージをいただきました。
いただいたメッセージ
↓
『めぐみさんこんにちは。
こちらでめぐみさんに
すばらしいと言ってもらうことがとても嬉しいとコメントさせていただい者です。
相談に乗っていただきたく思いメッセージさせていただきました。
5●歳 既婚女性
妊娠出産経験はありません。
生理不順を経て、今年の5月で12ヶ月間出血が無かったので
ようやく閉経したと思っていたところ、
6/●に少量の茶色いおりものがありました。
幸い当日に予約の空きがあったので、
市町村のがん検診の郵便物も来ていたことですし、
それを使って検査と内診をしてもらおうと婦人科に行きました。
検査の結果確かに出血はあり、内膜は3ミリ。
卵巣に異常は無し。
大丈夫だと思うけど体がんの検査しとく?
と言っていただいたのでお願いしました。
頸がんのほうは異常無しのハガキが届きましたが
体がんのほうはまだ待っているところです。
医師にまだ閉経じゃないのかもね~と言われたので、
12ヶ月で閉経とみなされるとネットに書いてあるけどそんなことってあるんですかっ?と
困惑しながら聞いたら、
そんなことあるって、あるんだね~
人間の体はそんなに簡単じゃないんだよ
と優しい男性医師はおっしゃいました。
それから7/1●に、今度は茶色いおりものではなく
生理の1日目のような色と量の出血があり驚いてしまいました。
思い返せば確かに数日前からメンタルが弱っていたりPMSのような症状はありました。
更年期障害もあり、加味逍遙散を処方していただいており
幸いよく効きホットフラッシュは無くなりました。
甲状腺異常は無しで、
ホルモンの血液検査の数値も更年期特有のもののようです。
体重は3月から5キロも増えてしまいました。
市の健診の結果を待たず近日中にまた婦人科に内診、
必要とあれば再検査をしてもらいに行こうと思っています。
そこでめぐみさんにお伺いしたいのですが、
仮にがんが否定されたとしたら、
12ヶ月出血が無かったのにまた戻ってきたというケースは聞いたことがありますか?
出血した、止まったで振り回されるのはもう心底うんざりで、
自分の身体なのに恨めしく思ってしまうのですが、
心のもちようはどうしたら良いのでしょうか。
体重もそんなに食べていないのに、
接客業で立ち仕事、犬のさんぽなどで
それなりに体を動かしているつもりではあるのですが
先ほども書いた通り5キロ増え、
20代の頃と比べると20キロ弱増えてしまい…
肥満体の自分の姿にも泣きたくなります。
とりとめのない文章で申し訳ありません。
めぐみさんからアドバイスをいただけたらと思います。
また、めぐみさんも体調不良でお悩みとのこと、心配しております。
今まで私含めたくさんの悩める女性の相談に乗ってこられ、
助けてこられためぐみさんですから、
ご自身のことも大切になさって、
ご無理でしたら私のお伺いも断っていただいても構わないです。
これからもめぐみさんのブログと、
言っていただいた「素晴らしいと思いました」という言葉をお守りに生活していけたらと思います。
長文失礼いたしました。』

お久しぶりですね。
私へのお心遣いの言葉もいただき、
私の方こそうれしい気持ちになりました。
また、「苦手なことと闘わないほうがストレスケアに」
の記事にもうれしいメッセージをいただき
ありがとうございます!
ご相談は、
「12ヶ月出血が無かったのにまた戻ってきたというケースは聞いたことがありますか?」
ということでしたね。
おっしゃるとおり、生理がおわる閉経は、
「月経が1年以上止まっていることを確認してから、
1年前を振り返って閉経と診断します。」
と、日本産婦人科学会でも解説しています。
引用:日本産婦人科学会のサイト
↓
あなたの生理は12か月こなかったのに、
いきなりまた少量でも出血があったらびっくりなさったでしょう。
働いていらっしゃるのに
市町村の子宮頸がんの検査の券を利用して
早めに婦人科で検査している行動力はすばらしいと思います。
検査の結果は、
「確かに出血はあり、内膜は3ミリ。卵巣に異常は無し。
大丈夫だと思うけど体がんの検査しとく?と言っていただいたのでお願いしました。
頸がんのほうは異常無しのハガキが届きましたが体がんのほうはまだ待っているところです。」
ということなら、少なくとも子宮頸がんや
他の病気の可能性はなさそうということですので、
その点については安心ですね。
子宮体がんの可能性についても、
医師が「大丈夫だと思うけど体がんの検査しとく?」
という対応だったようなので、
検査で子宮の中の状態をみた感じは
異常がなさそうなようですから可能性は低いのだろうと思います。
そうなると、やはり
「仮にがんが否定されたとしたら、12ヶ月出血が無かったのに
また戻ってきたというケースは聞いたことがありますか?」
という疑問はでてきますよね。
生理がまたもどってきたというよりは、
「女性ホルモンのはたらきによる生理っぽい出血が
まだおわりきっていない」
という感じなのではないかなと思いました。
あなたと医師のやりとりで、
「医師にまだ閉経じゃないのかもね~と言われたので、
12ヶ月で閉経とみなされるとネットに書いてあるけどそんなことってあるんですかっ?
と困惑しながら聞いたら、
そんなことあるって、あるんだね~
人間の体はそんなに簡単じゃないんだよ
と優しい男性医師はおっしゃいました。」
ということがあったように、
人の体は機械ではないので、
閉経の定義は
「12か月生理がこなかったら閉経とみなす」ということになっていても、
体はきっちりそうなるとはかぎらないのです。
生理のような出血というのは、
女性ホルモンの量の変化でも
それっぽい出血がおきるので、
女性ホルモンの量の変動が起きやすいことがあると、
閉経後も病的ではない出血をすることはあります。

閉経と関係ない20代、30代であっても、
生理じゃない不正出血があった場合、
病院で検査をすると、
「異常なしだからホルモンの影響で出血したんだと思うよ。
様子をみてみましょう」
ということがよくあるのです。
私も、
「排卵の時期に起きやすい排卵期の出血にしては
量が多いから不正出血かな~」と思って検査しに行ったことがありますが、
「異常はないからホルモンの影響だと思うので
様子を見ましょう」
と、いわれたことがありました。
私に届くメッセージでも、
不正出血の検査結果で同じような対応だった女性はたくさんいます。
この女性ホルモンの影響による
病的ではない不正出血というのは
閉経後でも起きます。
あなたの場合も、検査結果で子宮体がん以外は
異常なしのようですので、
おそらく同じようなパターンの出血だったのではないかなと思いました。
体重が5キロ増えているようなので、
それも出血に影響しているかもしれません。
女性ホルモンの材料にコレステロールがありますので、
体重が増えて体内のコレステロールの量も増えていると、
閉経後でも女性ホルモンの量にちょっとだけ変動が起きて
病的ではない出血をすることがあります。
私の母は65歳を過ぎていて
閉経してから20年以上経過していますが、
体重が40キロ未満とやせすぎなこともあり、
閉経後でもたまに体重が1キロぐらい増えると、
不正出血があります。
病院の検査では「異常なしで様子を見ましょう」ということになるのです。
体重が増えればだれでも不正出血をするということではないのですが、
私の母のようにしやすいタイプの女性もいます。
あなたの場合は、
12か月生理がこなかったけれども、
その翌月に生理っぽい出血をしているので、
医師も「閉経している」とは断言せずに、
「まだ閉経じゃないのかもね~」という対応だったのかなと思いました。
7月にも出血があったということで、
「思い返せば確かに数日前からメンタルが弱っていたりPMSのような症状はありました。」
という体の状態だったのなら、
女性ホルモンの影響があったのかなと思います。

閉経後でも、
病気のサインである不正出血をすることもありますが、
女性ホルモンの影響や心身の疲れなどが大きいときに、
病的ではない不正出血をすることがあるのは
おかしいことではないので覚えておくといいと思います。
とはいえ、不正出血があったときに
病気かどうかは、
医師でも症状を聴いただけでは判断せずに
検査をして判断をすることなので、
気になる不正出血があったときには婦人科や産婦人科に検査しに行ったほうがいいです。
メッセージでは、
「出血した、止まったで振り回されるのはもう心底うんざりで、
自分の身体なのに恨めしく思ってしまうのですが、
心のもちようはどうしたら良いのでしょうか。」
とありましたね。
私は
「生理がくると体調が悪くて動けないし、旅行とか予定とぶつかる心配をするのも疲れるから早くおわってほしいな…」
と思っているのでうんざりするお気持ちに共感してしまいました。
自分の体なのにいろいろとあると疲れることもありますよね。
「心の持ちよう」というと、
私としては、
「私もいっぱいいっぱいだとパニックになることがあるから、
体も閉経に向かってがんばってるけど
パニック状態なのかもしれないな。
きっと体もがんばってくれてるだろうから、そう思うことにしようかな」
という感じでしょうか。
自分の体に対してあれこれ不満に思うのも、
それはそれで心身ともにストレスになり、
よけいに体に良くありませんから、
あなたの体もがんばっていることを認めてあげてみると、
あなたの気持ち的にもちがうのではないかなと思います。
あとは、心理カウンセラーがおすすめしている、
自分の気持ちを文字で書いて吐き出すのも、
気持ちがスッキリしやすいです。
体重のことについては、
「消費カロリーアップ!お得な歩き方」と合わせて
次回のブログでお伝えしますね。
参考になったらうれしいです。
めぐみ
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