保健師のめぐみです。


 


40代前半の女性から、


「毎回症状は違いますが、生理後に体調が悪くなることが多いので
ホルモンバランスがくずれているのでしょうか? 」

というメッセージをいただきました。


いただいたメッセージ


『はじめまして。

いつも参考にさせていただいております。

40代前半、出産経験2回ありの主婦です。


生理最終日から下腹部が痛くなり
●日で4日目になります。 

生理中は痛みはなく、出血量もいつも通りでした。

ここ半年ほどは周期が短く24日周期になっています。  

痛みかたは、左右どちらかではなく
下腹部の真ん中で我慢できる程度なのですが1日中痛みます。 

下痢などはありません。 

毎回症状は違いますが、
生理後に体調が悪くなることが多いのでホルモンバランスがくずれているのでしょうか? 



寝る前にはわき腹を引っ張ったりのびを
していますが、姿勢は良くありません。』
 

 

 

 

 

 

いつもお読みくださりありがとうございます。

生理がおわったあとに、
1日中続く痛みがあるのは、
がまんできる痛さであってもおつらいでしょう。


体のためにと、
このブログでお伝えしている
わきばらをひっぱるのをやってくださっているのは
うれしいです。

ありがとうございます。


自分の体のためにできることをやってみている
行動力はすばらしいなと思いました。



ふだんの姿勢は、

「姿勢は良くありません。」

とありましたが、

 

なかなか自分では気づけないケースもあるので、


自分で自覚があるのは
すばらしいこと
だと思いますよ。


私は猫背すぐに背中がまわるまり、

肩も前にまるまってしまうので

姿勢を保つってむずかしいなと思っています。

 

 



先に、

生理のことについてお伝えすると、


生理中に痛みがなくて、
周期が24日周期に短くなっているとなると、

40代前半という年齢を考えても、
排卵をしていない無排卵性月経
になってきているのかなと思いました。



生理の周期のおさらいをすると、


医師の基準では、
「生理の周期は25~38日がふつう」


とされていますので、

24日周期となると、
排卵をしていない可能性が高いです。


排卵をしていないと、
生理の時も痛みがほとんどでないので、
排卵していない周期が続いているのかなと思いました。


排卵をしていないといっても、

40代だと、
女性ホルモンを出している卵巣の老化が進んでいて、
女性ホルモンのはたらきが弱まり、

排卵する卵子も減っていて
だれでも無排卵の周期が増えやすいので、



40代で無排卵の周期が増えるのは
おかしいことではなく、
むしろ自然なこと
になります。



40代で生理の周期が短くなってきたり、
たまに生理が休んでしまったりするのは、
だれにでもあり

よくあることなので、

病院の検査で異常がなければ、
そのまま様子を見るだけのことが多いです。


ただ、
たまにノドにある甲状腺の病気で、
排卵をしなくなっているパターンがあります。


甲状腺がある場所





甲状腺のことが気になるようなら、
症状をチェックできるサイトがありますので
参考にしてみてください。

 

 

 

 

 

 

 


甲状腺の病気の検査を希望する時には、
内分泌外来が専門ですが、
近くになければ産婦人科や婦人科か、内科に
「甲状腺の病気の検査をしてもらいたいのですが」と相談しみてください。



では、ご相談の

「生理後に体調が悪くなることが多いのでホルモンバランスがくずれているのでしょうか? 」

について。


私は医師ではないので
病気の診断はできませんから推測できることをお伝えしますね。



下腹部の痛みが起きる場合は、

婦人科の子宮や卵巣と関係する痛みのほかにも、
腸からくる症状や盲腸のこともあります。

生理の周期と関係して痛みが出るようなら、
婦人科と関係して痛みがでやすくなっている可能性が高いかなと思いました。


ただ、

生理後以外のときにも

下腹部痛が起きるようなときには、
 

腸からくる症状や盲腸のこともあるので、
胃腸科や消化器科で検査をしてもらったほうがいい


ということは覚えておいてください。


腸からくる症状ではないと仮定した場合、

私が推測できることとしては・・・

 

 

 

 

 

 

 



◎40代以降は女性ホルモンのはたらきが弱まって体の不調が出やすいのでホルモンバランスの影響

◎子宮内膜症の可能性

◎婦人科の病気の可能性


といったことになります。


それぞれについてお伝えしますが、


子宮内膜症をふくめ、
婦人科の病気かどうかについては、
病院で検査してみないとわからないので、


気になるときには、
産婦人科や婦人科で検査してもらったほうがいい


ということは覚えておいてください。



ちなみに、

ふだんの姿勢がよくないことについては、


たとえば、
ふだんの姿勢で子宮のどこかを圧迫しやすくなっていると、
その部分の血流が悪くなり、
痛みがでやすくなる可能性はあると思いますが、


そういう痛みの場合は、
特定の時期だけ痛むというよりは、
不定期に痛みがでやすいかなと思いました。


ただ、だんの姿勢よくない自覚があるのなら、
子宮や卵巣を圧迫している

可能性はありますので、
見直したほうが

子宮ちゃんや卵巣ちゃんのためにはいい

ですから、あとのほうでお伝えします。



先に、

 



◎40代以降は女性ホルモンのはたらきが弱まって体の不調が出やすいのでホルモンバランスの影響
のパターンについて。


女性ホルモンを出している
卵巣は35才ぐらいから老化していることを知っていますか?



卵巣がある場所



拡大図





だれでも体は老化していくもので、
卵巣も老化しますので、

卵巣が老化すると、
女性ホルモンがうまくだせなくなったりして、


35才以降、
とくに40代以降はだれでも
女性ホルモンのはたらきが弱まってしまいます。




2つある女性ホルモンのち、
エストロゲンは、

体温や呼吸などの体調をコントロールする
自律神経のはたらきをサポートしていますので

エストロゲンのはたらきが弱まると、
自律神経のはたらきも弱まってしまい、

40代以降になると、
女性ホルモンのバランスの影響からくる体の不調が

だれにでも出やすいです。


生理後に体の不調が出るときには、

排卵の前後で、
エストロゲンの量が変動するために、
自律神経からくる症状がでやすくなりますので、


頭痛や肩こり、めまい、吐き気、
腰がおもい感じ、のぼせ、多汗といった症状が出るのなら、

ホルモンバランスの影響からくる
症状の可能性が高いかなと思いました。


下腹部痛については、
がまんできるくらいの痛みだと、
ホルモンバランスの影響からくる症状のこともありますが、


痛みがだんだん強くなってくるようだと、
ホルモンバランスの影響というよりは、

子宮内膜症やほかの婦人科の病気の可能性があるかなと思います。



次に、

 

 

 

 

 

 

◎子宮内膜症の可能性
について。


私がまさに子宮内膜症の影響で、
生理のおわりごろから
排卵にかけて、
ひっぱられるようなひきつれの腹痛がでます。


でも、排卵がおわったあたりになると、
眠れないほど痛くて七転八倒するような痛みがピタっと止まるのです。


あなたの生理後に出る下腹部痛が、
排卵が終わるころになるとピタっと止まるようなら、
私と同じタイプの痛みが出ているのかなと思いました。


子宮内膜症は、子宮が病気になっているのではなく、
子宮の内膜と似た細胞が
子宮の内側以外の場所に出来て
悪さをする病気です。



子宮の内膜





子宮内膜症は、卵巣や直腸や腹膜にできることが多いです。


たとえば、

「爪」は指にしか生えないですよね?

 


 

同じように、

子宮内膜も子宮の内側にしかないものです。



爪が顔に生えたらおかしいように、
子宮内膜が卵巣や直腸にできるのもおかしいことなのですが、
原因不明で、子宮内膜がほかの場所にできてしまうのが、

子宮内膜症です。


卵巣に子宮内膜ができると「チョコレートのう胞」と呼ばれます。


イメージ




子宮内膜症があると、

生理痛がひどくなりやすいのですが、
生理がおわったあとのエストロゲンの量が増える時期に痛みが出ることもあります。



子宮内膜症は女性ホルモンの
エストロゲンをエサにして悪化しやすいので、

子宮内膜症がある場合は、
エストロゲンの量が多くなりすぎないように、
ピルなどのホルモンのお薬を使う治療をすることが多いくらい、

子宮内膜症はエストロゲンに反応しやすいのです。


生理の周期では、

生理が終わってから排卵にかけて
エストロゲンの量が増えるようなプログラミングになっています。


エストロゲンの量の変化については、
下の基礎体温のグラフの下のほうのようなイメージです。






そのため、
子宮内膜症ができた部分が、
エストロゲンの量が増えたときに刺激されて、
痛みが出やすいけれど、

エストロゲンの量が減る
排卵後になると痛みがピタっと止まるのではないかと私は思っています。



子宮内膜症からくる痛みの場合は、
子宮内膜症ができた部位が痛みやすいのですが、

子宮内膜症ができる部位は人それぞれちがうので、
どこが痛むのは人それぞれちがいます。



たとえば、
左の卵巣の近くにできれば、
左の足の付け根が痛みやすいです。


あなたの場合、
左右どちらかというよりは、
下腹部の真ん中が痛むということなので、
その部分に子宮内膜症ができていて痛みが出ている可能性もあるかなと思いました。


姿勢がよくないようだと、
内膜症の部分を圧迫して痛みが強く出る可能性はあると思います。



子宮内膜症は、
小さいものだと内診の検査でやる
超音波検査では見つけにくいこともあり、
そのままになっていると、あとから痛みが出やすくなることもあります。


子宮内膜症を完治させるお薬はないので、
ピルを使うか
ディナゲストというお薬を使って
子宮内膜症ができた部位が小さくなるか様子をみますが、


ある程度大きくなってしまっている場合だと、
その子宮内膜症の部位はどうにもならなくなっていて、
そのまま痛みが出るのをがまんするしかないこともあります。


40代以降の年齢の場合は、
あまりピルが使えないことがあるため、

お薬を使うとしたら、
ディナゲストというお薬になるだろうと思います。


ディナゲストを使うことで
痛みがやわらぐかもしれないですし、
効果があまりでないこともあるので、
はっきりしたことはいえないのですが、

子宮内膜症のことが気になるのであれば、
一度、産婦人科や婦人科で検査してもらってください。



 

 

 

 

次に、

 

◎婦人科の病気の可能性
について。


子宮内膜症以外にも、

婦人科の病気の場合は、
女性ホルモンの量の変動の影響で、
痛みがでやすくなることがあります。


人によって症状の出方がまちまちなので、
「どの病気だとこうなる」と、断言はしづらいのですが、


子宮内膜症もふくめて、
婦人科の病気がある場合だと、
生理の周期で特定の時期に下腹部痛が起きやすいので、



くりかえしになりますが、

病気かどうか気になるようなら、
病院で検査してみないとわからないので、
産婦人科や婦人科で検査してもらったほうがいい

です。


次に、
ふだんの姿勢について。


あなたは背中や腰、首が丸まった姿勢や、よっかかった姿勢になっていませんか?


 

 

 

 

 


すでにお伝えしたとおり、

ふだんの姿勢がよくないと、
子宮や卵巣を圧迫しやすくなり、
血流が悪くなって病気につながったり、
症状が出やすくなることもあるので、


ふだんの姿勢がよくない意識があるのなら、
見直したほうが
子宮ちゃんや卵巣ちゃんのためにもいい

です。


とはいえ、

私も猫背になりがちなので、
ふだんの姿勢を直すのもなかなか…
ですよね。


私は、座るときに、かかとが浮いてしまうことが多く、
そのせいで足の付け根が圧迫されていて、

卵巣を圧迫していると
整体の先生に言われてショックでした…


こんな感じ




あなたにもかかと浮かせるクセがあれば、
それも卵巣を圧迫していますよ。


ほかの記事で読んでいるかもしれませんが、

子宮や卵巣を圧迫しないための簡単な座り方


をしてみると、

簡単に姿勢を直せるので、
気が付いたときだけでも姿勢を直すと、
子宮ちゃんや卵巣ちゃんも圧迫しないで済むと思います。


私も気が付いた時は座り方を見直すようになったら、
だいぶ姿勢も改善してきましたよ。



座るときは、
足の裏全体がつくように座るようにすると、
卵巣や子宮を圧迫しないですみます。







整体トレーラー奥谷まゆみ先生の本に、
くわしいポイントが写真付きで紹介されています。

 

 





参考になったらうれしいです。



めぐみ

 

 




めぐみ



13歳から一生使える!
私が監修した新しい生理の本が出版予定です!

 

 



12回目の重版しました!
保健師めぐみが監修した
女の子の生理や胸のギモンがわかる本

 

 








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