保健師のめぐみです。

 






前回の「麻疹(はしか)が流行! 家族みんなで予防接種歴の確認を」の記事を読んでくださった女性から、


「麻疹の予防接種も受けていなかったので、
娘が一歳になり麻疹風疹の予防接種をする時に私も麻疹の予防接種をしました。

麻疹の予防接種は2回接種した方が良いと
5年ほど前に聞きましたが、
費用が18,000円です」と言われて
予防接種を諦めました。

めぐみさんだったら私のような状況でしたら、麻疹風疹の予防接種をされますか?」



というメッセージをいただきました。



いただいたメッセージ




『妹が麻疹にかかった時に感染せず、
予防接種も受けていなかったので、
22年前に娘を出産した際に麻疹の抗体があるか確認しました。


麻疹の抗体が全くないと言われましたが
授乳中期間中は予防接種出来ないとのことで、
娘が一歳になり麻疹風疹の予防接種をする時に私も麻疹の予防接種をしました。


その後は、抗体の有無などを調べていませんが、
麻疹の予防接種は2回接種した方が良いと
5年ほど前に聞き、近くのクリニックで予約をしようと思い電話をしたら

「麻疹のみの予防接種は出来なくて、費用が18,000円です」と言われて
子どもたちの受験で物入りの時期だった為、予防接種を諦めました。


めぐみさんだったら私のような状況でしたら、麻疹風疹の予防接種をされますか?』
 

 

 

 

 

 


前回の記事をお読みくださり
ありがとうございます。



麻疹が流行している今だからこそ、
あなたのように

麻疹の予防接種について
自分はどうしたらよいのか考えて
くださるのは

記事を書いた私にとってはうれしいことです。


また、麻疹の予防接種についてどうしたらよいのか、
だれかに相談するのも行動力が必要なことなので、

実際に私に相談してくださった
あなたの行動力もすばらしいなと思いました。




子どものころに麻疹をふくめなにかに感染した場合、
兄弟・姉妹などは同じく感染すれば抗体がつきますし、

感染しても症状があまり出ずに
抗体を持つことができているパターンもありますが、

あなたの場合は感染した気配もなく、
抗体もなかったということですね。


抗体検査をするのもお金がかかることなので、
娘さんの出産の際にしっかり検査をなさっている行動力はすばらしいと思いました。


その後に娘さんが麻疹の予防接種を受けることができる年齢になってから
1回だけでも一緒に受けた行動力もすばらしいです。



とはいえ、

 

 

 

 

 


現在は麻疹の予防接種は2回受けたほうがいい

と言われているので、
そのことをあなたも知っているのなら、
麻疹の2回目の予防接種をどうするべきか悩みますよね。



現在の日本の麻疹の予防接種は、
風疹の予防接種と一緒の混合ワクチン
となっており、

麻疹1つだけのワクチンではないため、
風疹と合わせて2種類の成分が入っているということで、

自費で予防接種を受けようとすると
2種類分の価格として高い料金設定
になっています。


あなたが病院に問い合わせたときに、
「費用が18,000円です」と言われたのなら、


私でも「予防接種の料金が高い…」と足踏みしてしまうだろうな思いました。




ましてや、あなたの場合は、
お子さんの受験もあったようですから、


受験にもお金がかかり、
合格したら入学金などの費用もかかるわけですから、

予防接種を受けるのを諦める選択になったとしても、
「そりゃぁそうするよね…」と思ってしまいました。




では、ご相談の

「めぐみさんだったら私のような状況でしたら、

麻疹風疹の予防接種をされますか?」

について。

 

 

 

 

 



まず、現在の日本の麻疹の予防接種状況を整理していくと
以下の2つのことが言えます。




◎麻疹の予防接種は2回するのを推奨されていて、1回だけの場合は95%の人はで十分な免疫を獲得することができる。

◎2024年4月時点では、日本国内での麻疹の予防接種ワクチンが不足していて1歳・就学前の定期接種の子どもが優先となっている病院もある。



麻疹の予防接種の免疫については、
東京都感染情報センターでも確認できます。

 

 


大人への麻疹の予防接種を制限している病院の例:田中こどもクリニック

 

 

 

 

 

 

 

この2つのことをふまえて

「私があなたと同じ立場なら
麻疹の予防接種をどうするか?」


についてお伝えします。


1回目の麻疹の予防接種で
十分な免疫がついていれば2回目の接種を急いでやる必要はない
ことと、

麻疹の予防接種ワクチンが不足している現状況では、
大人が予防接種を希望してもできない病院もあることから、



『麻疹の予防接種をまったくしていないわけではないので、

急いで予防接種をするのは様子を見て、
抗体検査をするだけの経済的余裕があれば、
病院で麻疹の抗体検査を受けてみる。


抗体検査で免疫がついているのがわかれば、
2回目の予防接種は受けないで様子をみる。



また、麻疹風疹の混合ワクチンの料金を

支払うことができる経済状態で、

大人に対しても予防接種をしてくれる病院が

住んでいる地域にあるという条件がそろっていれば、
麻疹の予防接種を受ける。』



というのが「私だったら」の回答です。



ちなみに、私自身は子どものころに麻疹にかかって
病院でもしっかり診断されていて、
免疫がついているため、
麻疹が流行していても一安心というところです。



あなたの「麻疹の予防接種をどうしたらよいのか?」について、
現時点での答えを出す参考になったらうれしいです。



そして、これだけ予防接種について考えている

あなたならもうしているのではないかなと思いましたが、

 

 

娘さんに母子手帳の予防接種歴を

しっかりと見せたことがなければ、

娘さんがもし妊娠を希望したときのためにも、
予防接種歴のわかるページをコピーして渡すか、
写メで送るなどしてあげてください。



子どもに自分の予防接種歴を教えてあげること、

記録を渡すことは、

子どもへの大切なギフトです。

 

 

私が監修した新刊では、

より安全な妊娠と出産のために

感染症を予防するための予防接種についてもお伝えしています。

 

 

 



めぐみ

 



12回目の重版しました!
保健師めぐみが監修した
女の子の生理や胸のギモンがわかる本

 

 




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