肩こりの本当の原因とは? | デスクワークから社員を守る健康管理術

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パソコン等の情報機器を毎日扱っていても、関係する筋肉を緩め、解放することで日々の快適ワークができる情報をお届けします。

肩こりといえば、「同じ姿勢」「眼精疲労」「運動不足」「ストレス」が4大原因とされています。わたしには、どれもピンときません。

 

 

 肩こり4大原因は真の原因か?

まず、同じ姿勢を取り続けると確かに多少の筋肉の硬直状態を生みますが、だからといって他の部位には同じ症状があるわけではありませんので必ず「肩がこる」という根本的な原因ではなさそうです。

 

眼精疲労は、そもそもパソコンやスマホなどを見るのに際して、通常の瞬き(まばたき)と瞬きの時間が長くなっています。 通常は、およそ3秒に1回の頻度で瞬きしています。オフィスであなたのお隣に座っている人がどのような目の使い方をしているか、よく見てみましょう。時として30秒以上瞬きなしにじっとモニターと睨めっこしている人もいます。首まわりの筋肉に負担がかかる行為であることは認めますが、眼精疲労だから肩こりを引き起こすとは限りません。わたしはある運動をしていたために、眼精疲労だけ起きていた時期があります。眼精疲労と肩こりが直結する原因ではなく、遠因的なもののひとつに過ぎません。

 

運動不足は、確かに深層筋の筋肉の効果につながり、姿勢や代謝の悪化につながります。すると姿勢がどうなるかが、肩こりの原因となるもので、単なる一時的な運動不足は特段の原因とは言えそうにありません。

 

ストレスは、とかく現代医学で原因がわからないときにいつも原因のひとつに持ち出されるものですが、長時間、長期間にわたるストレスを感じ続けるような人は多くはないはずです。それにもかかわらず加齢とともに「肩こり」が多くなるというのは、どうしたことでしょうか。

 

以上のように見てくると、肩こりの本当の原因は別にあるといえそうです。ちなみに上記の原因は書籍やネットでよく見かけます。着目すべきは、

  • 筋肉の一時的な硬直を生み出す悪い姿勢
  • 姿勢からくる慢性的になっていく血流の悪化

ではないでしょうか。

 

 筋肉の硬直が続くと姿勢を悪化させる

姿勢というのは一時的に悪い姿勢をしていても、筋肉を良く解すようにすると姿勢の悪化につながることはありません。むしろ、頻度を上げれば、姿勢を良くすることができます。残念ながら、オフィスで長時間業務を行う人が自らストレッチなどを心掛けている人は非常に少ないようです。徐々に肩周辺の筋肉が硬くなっていき、腱を通じた筋肉が伸びた状態と縮んだ状態がつづき、やがて巻き肩へと変化していきます。その際に、鬱血が強くなると肩こりが起きやすくなります。つまり、巻き肩という姿勢が肩こりが起こりやすくしています。

 

巻き肩は、肩周辺の筋肉の硬化のしるしですが、頸椎の硬化もしていきます。中高齢者以降になると首が少しづつ前に押し出されるのは、この為です。加齢を感じさせる姿勢ですが、同時に中高年にかけて肩こりが生じやすいのはこのためだと考えるべきではないでしょうか。

 

 オフィスで首の可動域を広げる運動

ともすればパソコンモニターを長時間眺めていると、どうしても眼や首に負担がかかります。眼を動かしたり、肩や首を動かす工夫が必要です。就寝前の軽いストレッチがお勧めですが、オフィスで緊張した筋肉を解放する習慣をつくるのも非常に有効です。健康支援担当者に心掛けて頂きたい施策です。