週末ランチは最近惚れ込んでしまった下板橋のイタリアン、クチネッタトミーノさんで。
天気は少々グズついていたけれど、店内は相変わらずゆっくり穏やかな時間が流れている。
派手さもなく、掃除や整頓が行き届いた落ち着きのある内装。
働く側も食事する側も幸せになれる空間がここにはある。
前回は前菜なしのパスタランチ800円だったけど、
今回はアンティパスト、パスタ、ドルチェ、ベヴァンデ、フォカッチャが楽しめるAコース1,800円から。
前菜は2種あるので1つずつ、パスタは3種類だけどツレがクレーマのパスタをあまり好まないので
今回もオーリオとポモドーロを1つずつ。
メニューも気取らず日本語表記にしてあるので誰でも内容が解りやすくてよいね。
まずは前菜①、野菜の前菜5種盛り合わせから。
左上より時計回りに、ブロッコリーのトマト煮、かぼちゃのローズマリー風味、
白菜のフレンチマスタードソース、ほうれん草のペペロンチーノ、ごぼうのスープ。
野菜が美味しいイタリアンで有名な千葉の名店、
クッチーナ・トキオネーゼ・コジマさん出身のシェフが織り成す様々な野菜を駆使した前菜の数々。
特にごぼうのスープが心憎いほどの出来の良さで、
泥臭さを丁寧に取り除き良好な風味のみをしっかりと残してある。
コンチキショーだね。
続いては前菜②、真鯛の白子のムニエル。
白子の他に赤玉葱、茄子、じゃがいも、いんげんといった野菜達もたっぷりと使われている。
えーとね、これはね、もうダメです。
美味いとか何とか、もう表現のしようがないです。
口に入れた瞬間あたしゃ歪んでいる顔を更に思いっきり歪めてイってしまったよ。
今も写真を見ただけで軽く気が遠くなるもの。
ここ数年で食べたあらゆる料理の前菜の中で間違いなくナンバーワン。完璧ですコレ。
フワッフワで外はサックリ、中はトロットロ。
新鮮なバターの香りと白子の濃厚な旨味、野菜達のナチュラルな甘みが口の中でこうなんつーかね。
お前アホかと。ウマすぎてアホかと。
君は食事で瞳孔が開いた事はあるかい?
コレはね~、開くよ。ガッパガッパ開くよ。
大・大・大絶賛の嵐に包まれたところで、お次にやってきたのはパスタのオイルソースより
鶏モモ肉ときのこのスパゲッティ。
ハーブでマリネされたやわらか鶏もも肉となめらかなフンギ達。
茹で加減は勿論の事、塩加減から食材の仕込みに至るまで神経の行き届いた絶品のパスタ。
こちらはトマトソースより、マカジキと小松菜のスパゲッティ。
マカジキと白ワインの風味をたっぷりと吸い込ませたパスタにオレガノの薫るサルサ・ディ・ポモドーロ。
パスタとは斯くありきといったような、パスタ料理のお手本のような丁寧な仕上がり。
素人の料理自慢や普通の料理人には決して真似出来ない熟練のプロの技がこの1皿には詰まっている。
これらにフォカッチャとドリンクが付いて1,800円よ?
家が徒歩圏内だったらガチで毎週来るな。
さっぱりとしたミルクのジェラートと優しい酸味の苺のソース。
そこに散りばめられたるはチョイとビターなチョコレート達。
どんだけ我々のハートを鷲掴みにすれば気が済むのかっちゅー話ですよ。
料理っていうのは作り手の心情というのがモロに反映されるものだけど、
このお店の料理から一番伝わってくるのは、シェフは本当に料理が好きなんだろうな~っていうコト。
ここのシェフは見栄や体裁など関係なく、あたかも少年のように仕事を心の底から楽しんでおり、
料理を初恋の相手のように純粋に愛している。
それが伝わってくるから、同じイタリアンの人間として俺はここの料理が好きなんだと思う。
とりあえず、忘れ物しちゃったからまた近々来なくちゃな。
店内にほっぺた落っことしてきちゃったんだよ。(なんつって)
前回:2012年2月5日
http://ameblo.jp/kenken4126/entry-11156084514.html
Cucinetta Tomino(クチネッタ トミーノ)
オフィシャル:http://www.tomino.ecnet.jp/