「ちょっと、これ運ぶの手伝ってくれない?」
これが彼女と初めて2人で交わした会話でした。
新しいクラスになった高校2年の春。
彼女の印象は、特になし。
部活動が同じ体育館を使っているため、ああ見た事あるな。。程度でした。
会話らしい会話を初めてしたのは、
5月の文化祭の準備の時間。
初めて彼女の名前を呼んだ時は、少し面を食らったように、反応が少し遅かったように思えました。
後々、彼女に聞いたところ、
初めて名前で呼ばれて、少しドキッとした。
とその頃から僕のことを少し気になっていたそうです。
僕はそんなつもりは全くなかったんですけど、じゃあ、あの頃にもう告白しちゃえばよかったな。とか思ってます。
その会話を機に、僕と彼女は少しずつ仲良くなっていきました。
「昨日の金ローみた?」
「見た見た!面白かったよね!」
「今日、予習やってないからノート見せて!」
「また?今日に限らずじゃん!」
席が近いということもあり、僕達は毎日会話するようになりました。
でもまだ友達、クラスメイト。
特別な感情など抱く気配はありません。
そんなころ、
僕は、親友から、
「彼女のことが気になる」という相談を受けました。