皆様おはようございます。

 

本日は教育委員会に対する質疑です。少し長い文章になりますが、教育長の答弁がとても良かったです。是非ご一読下さい。

 

 

◎【質問】チーム担任制について

 皆様は学級担任を1人に固定しない「チーム担任制」をご存じでしょうか。「学年担任制」などとも呼ばれ、クラス運営に関わる業務を複数の教員で分担します。メリットとして、教員の負担軽減、休暇が取りやすくなる、子どもたちにとっても相談相手が増えるなどが挙げられます。

 全国的に注目を集めている事業で、兵庫県神戸市では23年4月から公立小中4校をモデル校として試験導入。富山県南砺市では20年4月から全ての小中学校と義務教育学校で導入されています。また、今週月曜日の朝日新聞では、『立て直し 指導方針を転換』と、東京都千代田区立麹町中学校で大々的に「チーム担任制」にするという記事もありました。

 先生も児童生徒も同じ人間で、感情のすれ違いがあることはゼロではありません。そんな時に、『チーム担任制』を導入していれば、双方にとって精神面での負担軽減が大いに期待できます。

 そこでお伺いしますが、松戸市内小中学校で同様の『チーム担任制』の取り組み状況について。今後の展開についてお示し下さい。

 

 

 

【教育長答弁】 

 「チーム担任制について」を学校・ 教員の視点から申し上げます。 担任教員の裁量によって特色の異なる学級経営が 可能になる「学級担任制」は、担任と学級児童生徒の 結びつきが強くなる良さがあります。一方で、人間関 係の濃密さから、子どもの課題を、担任自らの責任と して抱え込んでしまう帰来もあり、多忙感や過度なプ レッシャーにつながってしまう可能性は否定できません。社会の急激な変化と多様化が進み、学校は新たな課題への対応を次々に求められています。課題への対応 は、1人の学級担任では困難なこともあり、学年や学団を複数の教員で見るという「チーム担任制」は、一つの方策になると考えます。 松戸市の学校においては、「チーム担任制」と銘打ってはいませんが、以前から「小学校教科担任制」「交換授業」など、すでに同様の取り組みが行われています。 こうした松戸市立小中学校の土壌をさらに耕すため、市教育委員会では、令和4年度から5年度にかけ て、市内の3校を「学年担任制」の研究校に指定し、学校の取り組みを支援してきました。 研究指定校が実施した年度末の実態調査では、子どもからは「複数の先生と関わり、多くの先生に相談で きる安心感がある。」、保護者からは「学年職員全員に 子どもの成長を見守られている安心感がある。」、教員 からは「中堅やベテラン教員の指導技術を学ぶことが できる。」「教材研究の時間短縮と深化を図ることがで きる。」等の肯定的な意見が多く見られました。 一方で、「児童生徒情報の引継ぎに、情報交換を密 に行う必要がある。」「子どもとの強いつながりや信頼 関係が築きづらい。」などの課題も挙がりました。さらに研究を進めるため、今年度も引き続き研究指定を行い、その取り組みから成果と課題の検証を進めていきます。 「チーム担任制」には、「学年担任制」「複数担任制」 「担任交換」など内容の異なる様々な方法があります。 学校によって地域の状況や児童生徒の実態は様々で あり、「チーム担任制」等を実施するにあたっては、 児童生徒の発達段階に配慮する必要があります。 従来、松戸市内小中学校では、自律的な学校経営を 推進しており、指導体制については、各校が自校の実態を丁寧に分析し、よりよい方法を選択し取り組むべきものと考えています。

 

 

【私の考え】

 教育長から「チーム担任制」「夜間中学」について前向きな答弁をいただきました。すでに「学年担任制」が研究校として実行されていたとは知りませんでした。大変素晴らしいと思います。

 ここで少し話を変えてしまいますが、先日テレビ東京のガイアの夜明けという番組で「救命救急の最前線」という番組を観ました。そこでは、救急医の圧倒的人不足が指摘され、ある医師は「一人で全部やることは無理」と断言していました。そこで、医師同士で分業する。医師だけでなく、看護師、栄養士、理学療法士、臨床工学技士、薬剤師などいろいろな人とチームを組んで応対する。テレビにはチーム全員揃って病室の巡回診療を行っているところが映しだされていました。

 私はここにヒントがあると思います。早速、松戸市立総合医療センターに現況を聞いてみると、同様に「複数主治医制」などのチーム制を整えており、通常診療時にも例えば「認知症ケア」とか「排尿ケア」とか「リエゾンチーム」など多職種構成チームを組んでいました。さすが松戸市総合医療センターです。

 話が大分反れてしまいましたが、学校教育も「チーム制」を敷くことが今の社会の流れではないでしょうか。先の救急医が言っていたように「一人で全部やることに限界」があります。スクールロイヤー、スクールソーシャルワーカー、保健師、心理士、栄養士と思いつくままに述べましたが、松戸市総合医療センターという身近によい実例があるわけですから、横の連携をするなどして、「チーム」を導入、教師にとって働きやすい環境を整えてはいかがでしょうか。学校教育の「チーム制」こそが、児童生徒の学びやすい環境へと繋がると思います。まさに教育長の仰る『変化の対応、基本の徹底』だと思います。市教委には調査研究をよろしくお願い致します。

 

 

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松戸市議会議員 大塚けんじ

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