私の東松戸病院に対する考えをこの場でお伝えさせていただきます。


まず、私の母が緩和ケアで最期お世話になった病院です。地元東部地区であり、個人的には愛着があります。初めに廃止の方針が伝えられたとき、本心はショックでした。地域の方々の声を聞いても、「何とか無くさないでほしい」「緩和ケアは公立病院として必要では」との声もあり、同調もしていました。


市役所から、「(概要)経営改善を試みたものの、1年間5〜6億円の赤字となり、やむを得ず廃止方針を打ち出した」と説明ありました。会派の中では、税金の使い途を考えれば、「やむを得ず廃止」という意見がほとんど。私自身も、公約で「行財政改革」を掲げたので、赤字をそのままにしていくわけにはいかないと思い直しました。


頭の中を整理し、

①地元東部地域に病院を失くさないで欲しいという声

②毎年赤字5〜6億円の税金投入はダメ

この両者でどちらの声が多いか、市民に確認することにしました。


松戸駅、北松戸駅、馬橋駅、新八柱駅等で駅頭していると、「地元には悪いけど②の意見」が多数。


また、私の元に「廃止反対」のハガキが恐らく約100枚位届きました。ハガキは丁寧に拝読させていただきましたが、中には、知人からも届いたため、できる限り直接訪問し、意見を聞かせていただきました。もちろん、「怒った」方もいれば、「仕方がない」と諦めた方もいました。ハガキを整理して気づいたのは、同じ住所から、家族別々でハガキが届いたこと。100枚届いたものの、世帯数ではもっと少なかったのです(中には宛名なしのハガキもありました)。


約1ヶ月位、いろいろな声を聞きましたが、約50万人の松戸市としては②の声が多いと実感しました。そこで、個人的には残念ですが、②が民意だと思い、会派意見とも合致し、私は「廃止賛成」の立場をとることにしました。


一つ気になることが。本会議や委員会で「パブリックコメント」について議論がありました。市民から「廃止反対」の声が100件を超えているとのこと。そうした市民の声を無視するのか・・・と。確かにその通りでしょう。しかし、冷静に判断すると(私の主観)、

①私に届いたハガキと同様に、パブリックコメントも、実数はどうか?つまり、同じ市民から何通も届いていなかったか。

②賛成の方が『わざわざパブリックコメント』するか?


議員の中には、市役所はパブリックコメントを全然反映していないと厳しい質問がありました。しかし、私も元市職員であり、コメントを見れば同一人物かどうか何となくわかるものです。そうした、総合的な検知から、最終判断をしたと考えられます(あくまでも私の主観です)。


パブリックコメントは大事な意見です。しかし、それが必ずしも人口約50万人の民意とは限りません。だからこそ、私たち市民の代表、市議会議員が議決を行い、最終判断を行うのです。


いずれにしましても、議会制民主主義は多数決です。「廃止反対」であれば、多数の議員から賛同を得なければなりません。残念なことに、私が所属する「松政クラブ」に、共産党宇津野議員が1回話に来ただけで、(反対を主張した)他会派は、我が会派に説得へ来ませんでした。私たち会派は考えを変えることなく②の意見が多数の民意とのことで、健康福祉常任委員会で「廃止賛成」をしました。


当初は私のように、「廃止賛成・反対」を迷っていた議員もいたはずです。しかし、反対派は、「病院廃止反対と同様に憲法改正反対も」と合わせて運動をしてしまったこと、これが良くなかったと思います。「廃止反対」だけれでも「憲法改正は賛成」という人の受け皿がなくなってしまったのです。本気で、「廃止反対」であれば、それ1本で運動するべきでした。


いずれにしましても、25日本会議最終日に、「廃止賛成・反対」の議決が行われ、最終判断となります。最期の最期まで、市民の声に耳を傾け、私自身は市民の代表であるとの自覚を持ち、しっかりと判断したいと思います。私は「病院廃止は賛成」です。