3日目の今日は岐阜県、垂井宿から太田宿まで、6宿52kmの旅であった。


協力隊でウガンダで一緒だった仲間が、加納宿から合流してくれた。後半の約25kmを一緒に歩いてくれたのだ。


なるほど、これは心強い。『東海道中膝栗毛』のヤジさんキタさんしかり、『奥の細道』の松尾芭蕉しかり、旅は誰かと一緒にするものだ。まさに「旅は道連れ、夜は情け」である。


となりに人がいるというだけで、力は2倍、疲れは半分である。ウガンダの国旗を掲げ、ウガンダナショナルチームのTシャツを着て出迎えてくれたのもあるが、会った瞬間からしばらくは、かなり足が軽く感じたのは事実である。


もちろんそれでも後半は足の痛みを抱えながらの旅ではあったが、「足痛いね」と言い合える相手がいるだけで、次の一歩を踏み出す元気が湧いてくる。一人でいるとただただ無心になって、修行僧のように歩くしかなくなるのだが。


今日の旅程、最後に峠越えがあった。「うとう峠」である。「うとう」は「うっとおしい」のような意味のある言葉らしいが、その名の通り、うっとおしい峠であった。峠があるとも知らないまま、1日の最後に山中に放り込まれたのである。


これは不安になる。しかも道中には得体のしれないトンネルまである。これを進んでいくのは、かなり勇気がいる。一人だったら「間違えたか?」と迷って引き返しているかもしれない。


しかし隣に人がいることで、その不安な道のりまで楽しめた。「どうなるんだろう?まぁ多分大丈夫だろう」と、ポジティブに捉えられたのだ。


なぜ「旅は道連れ」がいいのか、それが心からよくわかった1日であった。


なお「世は情け」であり、その友人が家に宿泊させてくれて、今この記事は彼の家で書いている。彼だけでなく、最近色々な「情け」を受けている気がする。受けるばかりで返せていない。私自身も「情け」を誰かに届ける側に立ちたいものである。


〜今日の記録〜▽通過した宿場町赤坂、美江寺、河渡、加納、鵜沼◎、太田 ※◎は歴史的なものが多く残る宿場

6/69宿通過 残り50宿

▽距離本日:52km

合計:105m

▽歩行時間本日:13時間32分

合計:35時間41分


#旅 #歩き #ウォーキング #中山道 #歩き旅