明日8月9日から、中山道を歩く旅が始まる。スタートは京都三条大橋、ゴールは東京日本橋。13泊14日間の歩き旅である。 



 中山道は、江戸時代に整備された五街道の一つ。静岡や愛知など太平洋沿いを進む東海道とは違い、岐阜や長野の山の中を進む。東海道53次は有名だが、中山道は69次(「次」とは宿場町のこと)、約537kmの道のりである。 



 山中を進むため、なにしろ高低差がすごい。東海道の最大の峠は箱根で、標高800m程度。その倍ほども高さのある峠を乗り越えられるのか。高山病にかかりやすいこの私が、、



 五街道のうち、東海道、日光街道、奥州街道(白河まで)は歩いた。甲州街道は自転車で走った。すべて日本橋をスターととした。そして最後に残ったのが今回の中山道。これだけは三条大橋をスターととし、日本橋をゴールとした。理由は2つある。 


 1。京都まで歩いて往復した、と言いたいから。交通手段の発達した現代、京都まで歩いて往復したことのある人はなかなかいなかろう。(それを毎年やっていた江戸時代の大名たちの、なんとご苦労だったことか…)社会科教員として、地理も歴史も授業の説得力が上がるに違いない、という目論見である。 


 2。京都を出発すると、ゴールの日本橋の手前、最後の宿場が板橋宿となる。実はこの板橋宿、私の生まれ故郷なのだ。旅の最後が生まれ故郷、というのもまた乙なものであろう。


 実はこの旅、一度挑戦し、体調を崩しかけてやめたことがある。あの時は勢いに任せて夜行バスに乗り込み早朝に京都について出発した、という、今思えば暴挙とも言えるようなスタートだった。 


 今回は万全。体調も整え、出発前夜は京都のホテル泊。これならやれるだろう。 


 長野出身の友人によると、長野の山中にはクマが出没する地域もあるらしい。この投稿はゴールまで毎日続けようと思っているが、もし数日途切れたら、優しい読者は長野山中で熊に襲われたと思って救出に向かってほしい。 


 そんなことにならないよう、また熱中症等で周りに迷惑をかけてしまわないよう、とにかく無事に、安全に、東京までたどり着きたいと思う。 


 なお中山道を使った参勤交代を描いた小説に浅田次郎の『一路』がある。この投稿と合わせて小説も呼んでいただくと、主人公一路があの事件に出くわした場所だ!などと、重ねて楽しめるかもしれないのでオススメしておく(アフィリエイトでも広告でもないのであしからず)。 



 ※協力隊の投稿は口語調で書いていたが、中山道は歴史的な場所でもあるので、歴史小説風に文語調にしてみた。いかがだろう?