突然ですがクイズです。ウガンダで電気にアクセスできる(発電所から送られてくる電気を使える)人は人口の何%でしょう?



①10% ②20% ③40% ④80% 



選びましたか?


正解は… 





②!20%の人しか電気にアクセスできていないのです(ウガンダ統計局資料より)。


ウガンダの人口は約4500万人なので、3600万人は電気にアクセスできていないということになります。


ではどうやって生活しているのか?今回はウガンダの電気事情について紹介します。


  停電は多いの?

ウガンダに来る前は、アフリカは毎日停電していてめったに電気が来ないというイメージでしたが、実際に来てみるとそこまでではりませんでした。


停電は週に1回あるかないかというくらい。それも長時間ではありません。もちろん日本と比べたら多いですが、大容量のモバイルバッテリーをチャージしておけば、大きな問題は起こりません(地域による違いも大きいようですが…)


ただ、大雨の日には高確率で停電します。風も強いとほぼ100%。これは電線が切れてしまうから、という噂です。実際、大雨で停電した日の翌日に、切れて垂れ下がった電線を見かけました…


  教室の電気は…

写真↓↓↓の通り、日本と違って教室の電気は裸電球がたったの4つ。しかも一つは切れっぱなしです。

教室の電気
電球はこんな感じでぶら下がってます。

スイッチも日本のようにきれいに壁に埋め込まれてはいません。もう電線でかろうじて繋がっているだけですね…

壁から外れてしまっていますが、一応機能はしています

電球が3つしかないので、日本と比べたら教室は薄暗く感じます。でも慣れてしまえば支障はありません。むしろ日本の教室は電気を使いすぎのような気も…

停電すると困るのが、朝と夜の授業です。僕の配属先の小学校では、朝6時〜7時と夜7時〜9時の授業があります。


当然真っ暗なので教室の電気をつけて行うのですが、停電するとこれがつかない。この時間の授業は電気がつかないと成り立たないので、停電すると授業が中止になります。


授業の途中で停電して、生徒たちが歓喜の叫び声を上げたときには、なんだか悲しい気持ちになりました…それ以来、自前のランタンを持っていく様になりました。

ランタンのお陰で、黒板はよく見えます。

  家の電気は?

僕は小学校の教員住宅に住んでいるのですが、建物が古いせいもあるのか、ブレーカーや電気メーターが各家庭ごとに別れていません。そのため電気メーターのある家の家主とトラブルになることも… 


またご近所数件のブレーカーが僕の家にまとまっているらしく、停電したからブレーカーを見せてほしいと隣人が乗り込んできたことがありました。


僕の家の電気はついているし、そろそろ寝ようと思っている時間だったので、とても嫌な気持ちになってしまいました。


各家庭ごと、アパートなら各部屋ごとにブレーカーもメーターもついている日本は本当に素晴らしいです…


ちなみに停電した日は、日本から持ってきたこのランタン↓↓↓で生活しています。


  もっと田舎は?

僕が今住んでいる地域は、比較的安定して電気が供給されています。でももう少し奥地まで行くと、電線すらなくなります。そうした地域はどうやって電気を得ているのでしょうか?


家をよく見てみると、土壁の上にのせた茅葺屋根のさらにその上に、小さなソーラーパネルが乗っています。


ソーラーパネルが電気を得る唯一の手段。日本では考えられませんね。先輩隊員にはソーラーパネルを使っている人がいましたが、スマホはかろうじて充電できるものの、パソコンは使えなかったそうです。


  発電所

ビクトリア湖、ナイル川を有するウガンダでは水力発電が多く使われています。


ルウェンゾリという地域では、写真↓↓↓のように山の上から水を流して水力発電を行っているそうです。



水力発電といえば、こんな記事を読みました。

https://www.mirai-port.com/planet/1278/ 


停電は困るし、電気へのアクセス率も高めたい。そのためにはもっと発電したいし、発電するためにはダムを作りたい


反面、ダムを作ると観光業や環境にダメージを与えてしまう。間接的には前回の記事 

に書いたラムサール条約湿地にも影響が出るでしょう。

電気の普及や生活の便利さを取るべきか。観光の振興や環境保護をとるべきか。こう聞かれたら多くの人が「自然を守るべき」と考えるのではないかと思います。

でもこれはウガンダだけの問題ではないかもしれません。日本を始めとする先進国だって、自然を破壊して発電所と作り、今の生活を行っているはずです。


自然を守れ!というのは簡単ですが、ウガンダの人たちからしたら電気は欲しいし、「先進国だって自然を壊して電気を得てきたじゃないか!」という気持ちになるでしょう。

ちなみにウガンダの一人あたりの電力消費量は、1年間で79.8kwh。日本でドライヤーを強(1000w)で15分使ったら、それだけでウガンダ人1年分の電力を使ったことになります。


そんなに電気を使っている私達が、これから発展して電気使用量を増やそうとしているウガンダの人たちに「自然を守れ!」なんて言う資格はあるのでしょうか?

どんな解決策ならみんなが納得できるのでしょうか?


みなさんはどう思いますか?



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