障害者ゴルフから学んだこと | 堀尾研仁と仲間たちのブログ

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本日はNHK鹿児島と日本障害者ゴルフ協会の共同イベントが

知覧カントリークラブで開催され、参加してきました。

このイベントの中でトークショーがあり

「障害者ゴルフから学んだことは?」という質問がありました。

これはとても良い質問&答えだと思うので、皆さんにもシェアしますね。




まず、ボクが障害者ゴルフから学んだことの1つ目は・・・

ゴルフスイングに必要は本質的動作を再確認できたということです。

障害者の方々は健常者とは違い、それぞれハンデを背負ってスイングをします。

つまり、健常者よりも効率の良いスイングをしなければ、

ボールを遠くへ飛ばすことができないのです。

安定してボールを遠くて飛ばす秘訣が障害者ゴルファーのスイングにはあります。




まず、義足の人たちは、足を大きく使えません。

一般的に「膝を使ってパワーを出せ!」とか

「体重移動を大きく使うと飛ぶ!」とか言われますが、

足を使い過ぎてスイングバランスを崩している人がほとんどです。

膝を大きく使えば、スイング軸が傾き軌道がぶれます。

体重移動を過度に使うと軸が流れるため、インパクトポイントがずれます。

どちらも安定したショットは打てません。




義足の人たちは、下半身を安定させて、上半身の動きでスイングします。

まるでクラブメーカーのクラブ試打ロボットの様です。

わかります??

クラブ試打ロボットには膝の送りも体重移動もありません。

下半身の本当の役目は土台であり、動かし過ぎてはいけない!

ということなのです。

最近のPGAツアー選手はみんなこの様なスイングをします。




片腕でスイングする人や、脊髄を損傷している人は、

腕をいかにしなやかに使うか?でショットの方向性と飛距離が決まります。

一般的に「腕を使うと曲がる!」とか

「手打ちはいけない!」とか言われますが、

この人たちは腕を使わなければスイングできないのです。

彼らに僕が「腕を使わないスイングをしなさい!」と指導したら

彼らに「ゴルフをやめなさい!」と言っていることになってしまいます。

これは問題です。




腕は積極的に使っていいのです。

大切なのは正しい腕の使い方を覚えて、

腕のねじり戻しの感覚を研ぎ澄ませばいいのです。

腕を使わない=腕の感覚が無い!

これが一般ゴルファーが上達しない最大の理由だと思います。




そして、ボクが学んだこと2つ目は・・・

「ゴルフって楽しくて人に力を与える!」ということ。

障害者ゴルファーのみなさんは、本当に楽しそうにプレーします。

目の前の1打を楽しんでいます。

これがゴルフというゲームの本質だと思い出させてくれました。

理由はもちろん、

ゴルフができないと思っていたのに、プレーできているからです。




みなさんも思い出してください。

ゴルフを始めた頃のことを。

スコアやスイングなど関係なく、とにかくコースに出て

ボールを打てることが楽しかったことでしょう?

曲がっても、ダフっても、トップしても楽しかったはずです。

でも、いつからかスコアやスイングを気にしてしまい、

楽しむ所かストレスを貯めながらプレーしていませんか??




ゴルフって思い通りに上手くいかないゲームです。

トラブルを楽しむゲームなのです。

全部上手く打てないゲームなのです。

たまに上手く打てたら嬉しいゲームなのです。

トラブルからの処理を楽しんだり、

スコアやスイングではなく目の前の1打を楽しめば

こんなに面白いゲームは無いのです。

そして、またプレーしたいという気持ちが

人に生きる元気を与えてくれます。

そんなゴルフというゲームの持つ力を再確認させてもらいました。




みなさんにもいつか障害者ゴルフを見て、

自分のゴルフについて考える時間を持ってもらいたいです。




今回のイベントはNHK鹿児島で放送されるそうです。

全国では見られないようですが、またこの様なイベントが

全国各地で開催されると日本のゴルフレベルも高まるのではないか?

とボクは考えています。