先日、日本障害者ゴルフ協会のコンペに出かけました。
この協会とのお付き合いは3年になります。
ツイッターで協会の記事を見つけたのです。
その時、ボクが思った事・・・
「障害がある人は健常者よりも効率良くスイングするはず!
必ず勉強になるはずだから試合を見学に行こう!」
というものでした。
それからお付き合いが始まり、
昨年は茨城のワンウェイGCで開催された世界障害者ゴルフ選手権の
日本代表チームのコーチも務めさせて頂きました。
当初に想像した通り、障害者のみなさんは
とても効率の良いスイングをしていました。
そして、今回のコンペでは車いす(カート)のゴルファー
野島弘さんと一緒にプレーをさせて頂きました。
今回ボクが勉強したことをまとめますね。
まず、車いすでのプレーと通常のスイングの違いは、
ずばり前傾角度です!
ボクはいつもレッスンでスイングをこの様に説明します。
「ゴルフスイングとは背骨を中心とした円運動。
背骨に対する横振りから、前傾することで斜めのスイングプレーンが作られる」
と。
でも、椅子に座った状態からのスイングでは、
前傾角度が付けられないので、ボクの考えは通用しません。
でも、共通する考えとしては、左右対称の円運動であるということ。
車いすでのプレーの場合は背骨中心ではなく、
首を中心とした腕による左右対称のスイングが必要となります。
このスイングを自分でも体感してみました。。。
(何でもまずは自分の体で試す事が大切です)
感想としては・・・
やはり通常のスイングの様にフラットに振ることは難しい。
体が回らない状態でのフラットなスイングは
トップが浅くなり過ぎるだけでなく、
ダウンスイングで右膝が邪魔になるのです。
十分にクラブの助走距離を得てヘッドスピードを出す為には、
アップライトにクラブを振り上げてアップライトなプレーンで
スイングすることが必要となります。
一般的にアップライトなスイングプレーンが作られると
ボクの写真の様にクラブが肩よりも高い位置から降りてきます。
この位置からスイングすると一般的にはアウトサイドイン軌道が作られ、
プルやスライスが生まれます。
でも、高い位置からの切り返し=アウトサイドイン軌道ではありません。
フォローもアップライトに振り抜けば、
アップライトなインサイドイン軌道でスイングできます。
トム・ワトソン選手のスイングイメージですね。
ただ、この時難しいことは・・・
通常のスイングよりも素早いフェースローテーションが必要になる!
と言うことです。
一般的には腕を使い過ぎるスイングは良くないと言われます。
でも、本当にそうでしょうか??
腕の動きをコントロールできるのであれば、
積極的に使った方がスピードは高まります。
実際に野島さんは非常に上手く腕を使ってスイングされていました。
ドライバーが上手く当たると170~180y程飛んでいましたし、
バンカーも難なく打たれていました。
スコアも当日はトラブルもあり110台でしたが、
調子の良い時は90台でプレーできるレベルです。
凄いでしょ??
ゴルフスイングにおける腕の重要さを再確認した1日でした。
そして最後にもう1つ・・・
野島さんだけでなく、全ての障害者のみなさんが
喜びを感じながらプレーされている姿は
毎回色々なことを考えさせられます。
・ゴルフへの感謝
・1打の重み
・本当のゴルフの楽しみ方
・メンタル面
などなど。
今回も本当に色々と勉強させて頂きました。
日本障害者協会では定期的にコンペを開催して
健常者のボランティアも募集しています。
みなさんも勉強に出かけることをお勧めします。
NPO日本障害者協会
http://www.dga-japan.com/