発熱は体の免疫力を高めて病の治癒に貢献するが、体内の熱に弱い器官に影響のない温度を設定している。

脳温度が40.5℃を超えただけで、脳を構成するタンパク質が変性を始めるのだという。


いままでの内容をまとめると

・思考は発熱を伴う。

・脳は血液を使った水冷式。

・最高温度の設定は、安全マージンを見込んで40℃未満。


人の脳はその能力を使い切っていないと言われる。

その理由はこの「熱に弱い」という弱点があるからである。

脳は活性化する部位を逐一変えている。

脳回路の一部が加熱したら、すぐに思考の中心を別の回路に移すことで、脳細胞の破壊を防いでいる。

脳が能力以上に大きいのは、冷却ユニットの側面を備えているからだ。


ということは効率的な脳冷却を突き詰めれば、脳の潜在能力が解放できるのではないか。

自作パソコンが流行し始めた頃、CPUのOC(オーバークロック)を試すために、冷却装置の巨大化が進んだ。


これと同じようには行かないが、脳冷却の重要性に気づくことで、人の脳は進化する。