果たして空腹と満腹ではどちらが快適だろうか。


多くの人が満腹が快適と感じるだろう。

空腹は耐え難いと思うからである。


だがレベルが上がって知るのは、真の快適は「空腹」である。


例えば夜に腹がはち切れんばかりに食べたとする。
翌日は身体中が硬くなり、一日動きが鈍い。
食べ過ぎを理由に休みを取りたくなるほどだ。

食べ過ぎは胃腸に大きな負荷をかけている。
胃腸が過労状態になるため、その疲労感が全身に伝わるのだ。
これはどれほど毎日過食を続けても、慣れることはない。
歳を取り、肉体の回復力が衰えると尚更に食べ過ぎは辛くなる。

逆に空腹は慣れてしまえば、それほど苦痛ではなくなる。
歳をとれば少量の食事でも十分に動ける様になる。

江戸時代の末期。日本人が粗食でよく働くのをみて、ある西洋人が贅沢な食事を与えた。
すると疲れを訴えて、頻繁に休息を取るようになったという。

食べ過ぎは胃腸を疲れさせ、その疲労が全身に痛みとして走る。
食べ過ぎた翌日は体が硬くなっている。