生まれた時、人をはじめとして動物の身体は柔らかい。
歳を取れば取るほど、その肉体は硬くなる。
痛みがあると、筋肉をはじめとした肉体が硬直する。
その繰り返しで人の体は硬くなっていく。
では人の体が一番硬直するのはいつだろうか。
それは死後である。
身体から魂が抜けると、死後硬直が始まる。
これは強い硬直で、曲がって固まった遺体の手足をまっすぐにしようとすると、骨が折れることもあるという。
動物は死んで心臓の拍動が止まると血流が滞り、体内の酸素が補給されなくなる。
体内の酸素が欠乏すると、生き残っていた細胞の急速な死が始まる。
細胞の中でも最も酸素を消費する筋肉細胞が最も早く死ぬ。
筋肉が死ぬと発熱をやめて、体温が下がる。
生き残っていた細胞群も、低酸素症と低体温症の進行とともに全滅する。
こうして魂が抜けてしばらく生きていた肉体も、完全な死を迎える。
体が痛みで固まることは、いずれ死につながっている。
痛みを受ける現象を避け、痛みを受けたら早めに治癒する。
治癒は痛みを忘れるものではなく、痛みを癒すものを選ぶ。
筋肉がほぐれ、骨が整い、血流を良くする治療法を選ぶと良い。
痛みに敏感であり、痛みを避けることは自分の人生を愛することである。