痛みを忘れることは危ない。
例えば簡単な引っ掻き傷や切り傷がある。
痛みに敏感な人は1日でも早く怪我を治すように養生する。
だが痛みがない人はそのまま放置してしまう。
その結果はいつまでも傷が治らず、場合によっては化膿する。
最悪の場合は小さな傷から死にいたる。
これは痛みに気づかないことから起こる。
例えば内臓の痛み。
これは注意深く観察しないと感知できるものではない。
だがある程度の年齢になれば、身体中に不都合が起こっている。
よほど自分の体を大切にして養生して来た人でないと、40歳を過ぎたあたりからかかりつけの病院のお世話になる。
通院しているならば、必ず内臓のどこか痛いところがあるはずだ。
己の肉体を大切にするとは、痛みを大切にすることである。
就寝前に身体の痛みを注意深く観察し、治癒を願って眠るのが良い。
頭痛と筋肉痛と内臓の痛みを見て、その中で最も強い痛みから治していく。
親から与えられたたった一つの肉体。
換えが効かないことはだれでもわかっている。
これを大事に出来ない人は自分の人生を大切に出来ない人である。