ここで難しいのが、「何でもかんでも人に与えれば成長できるか。」という点である。

自分が「持たざる物」では、他者に与えられることが難しくなる。

 

自分が死にそうなほど飢えているのに、他者に食物を与えるのは美談である。

災害や飢饉などの特殊な状況に陥ったなら、その行いをするが良い。

だがまず自分が「持てる者」となることが推譲の原点となる。

 

少ない蓄えから、コツコツ他者に分け与えるところから始める。

そして自らが成長した暁には、多くの人に多くを分け与えることをめざすのだ。

与える時の心のあり方が大切だが、与えた物量の規模も無視してはならない。

返ってくる感謝の量が変化する。

 

この感謝返礼の量が、願いが天に通ずる力のゲージとして貯まるのだ。

あなたが無力感を抱いているなら、人に与えることから始めるべきだ。

あなたが叶えたい願いがあるなら、願いを叶える過程で得た物の1割を他者に与える習慣を持つべきだ。

天に通じる力、「神通力」は推譲によって蓄積される。