平気で嘘を言う人は時々ある諺(ことわざ)を使う。
「嘘も方便」というのだ。
調べると方便とは「仏教の僧侶が教えを広める目的のために便宜上とられる手段」だそうだ。
つまり本当に伝えたいことは別にあるのに、それを隠して人々の心を惹きつけることを行う。
そんな意味合いだろうか。
真理は難解で、簡単には人々を寄せ付けない。
そのために面白い例え話や、創作話などの方便は必要であると思う。
だがその嘘をつく目的が真理から遠ざかるものであれば、方便とは言えない。
本当のことを誤魔化してはぐらかせば、真理は見えなくなる。
だから方便のその奥にきちんとした柱がなければ「嘘も方便」などと言う言葉を使ってはならない。