すでにアスファルト舗装がなされて、誰もが通る広い道。

多くの人はそんな道を通りたがるだろう。

だがそこは主役だけが通れるレッドカーペットではない。


人生の主役を目指す道は苦難の道である。

前代未聞の大きな目標を立てることは、前人未到の地を目指すようなものである。


前人未到の地を目指す冒険の旅を想像してみるといい。

それは誰にも理解されず、孤独な道でもある。

そもそも道など整備されていない。

自分が向かう方向が正しいのかも、深く注意しなければ見失う。

補給ポイントはなく、物資も乏しい。

それでも自分らしい人生を歩むために進むしかない。


「経営者は孤独だ」と嘆く人がいる。

己の道を歩む者は孤独である。

それをあらかじめ理解して、我が道を行くしかない。


昔の人は言った。「苦労は買ってでもしろ」と。

この苦労とは「嫌なことをひたすらやらされること」と勘違いされがちである。

だが上司や権力者に付き従い、言われた通りのことをすることは本物の苦労ではない。


自分の生きたいように生きる。

そのために生じる苦難、困難を乗り越えることを真の苦労と呼ぶべきだ。