賢者は他者の運命を変える力がある。
それは批判をやめ、称賛の習慣が身についた後につく力である。
その力を「才能づけ」と私は呼んでいる。
賢者は観察力に優れている。
事象を観察し、その本質を見抜く力がある。
他者の行動も無意識に、それでいて注意深く見ている。
そして時々言うのだ。
「あなたには○◯の才能がある。」
幼い頃に「才能がある」と言われることは、目的地が決まっていなかった子供に、道標を与えるほどの影響がある。
「好きこそ物の上手なれ」というが、やはり才能の有無というのは結果に大きく左右する。
才能を見抜かれて、大きく育てられれば多くの人が大成できる。
見抜いた才能を伝えれば、人は幸福に近づく。
才能のないことを延々とやらされた挙句、最低の評価を与えられて、自信を失ったまま生きる。
これに比べれば、いくらかましな人生を歩めるのは間違いない。
誰もが「己の才能を見抜いてほしい」と願っている。
誰もがいまいる場所ではない、輝けるステージに立つチャンスを心待ちにしている。
賢者はその願いを叶える者である。